ラブライブ!スーパースター!!第五話「パッションアイランド」感想 ~いつも笑い絶やさないあの子も~

皆様、こんにちは。
今週末、いよいよOP&ED連動オンラインリリースイベントが開催されますが、進捗いかがですか。


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リリイベとしては、五月に行われた「始まりは君の空」のとき以来ですね。先日アップされた練習動画を観てみると「始まりは君の空」から格段のレベルアップを果たしている様子。期待が高まります。


また、8/23に配信された三校合同生放送にて、年越しカウントダウンライブが発表されましたね。



新情報もあるとのことですので、「『アニメニジガク』二期のスケジュール決定」に花京院の魂を賭けてみましょうか。

ラブライブ!スーパースター!!第四話「街角ギャラクシー☆彡」感想 ~銀河の海、超えてゆけ!~ - メガネ(裏)

花京院の魂は取られてしまいました。残念。
それはそれとして、年末の楽しみが出来ましたね。これまた、ワクワクが止まりません。


それでは、本編の詳しい感想をやっていきましょう。
※以下、画像はすべて「TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』第五話」からの引用です。



「キービジュアルやOP・EDで普通科制服を着ている千砂都と恋」というのも気になるところだし

夏は暑い、暑いといえば夏、暑くなければ夏じゃない! 真夏のせいだよ 、ワン・ツー・ジャンプ!


とは言え、あまりの暑さにかのんたちも辟易。光のシャワーがはじけるどころの騒ぎではありません。練習にも少なからず支障が出ていて、もうたまったものではないのです。
ところで、前回「夏だー!」って言ってテンション爆上げだったのは、どこの誰だったかな……。

すみれ「ここも冷房は効いてないし、どこかないの? 涼しい場所」
千砂都「うーん、音楽科のレッスン室なら……」
可可「ほんとデスか!?」
かのん「でも、使わせてもらえないよ。普通科は」

たまらず部室へと避難したかのんたちの話題は「練習場所の確保」から「普通科と音楽科との間に横たわるヒエラルキ」へと移っていきます。
練習場所としてスクールアイドル同好会に提供された屋上は、夏は暑くて冬は寒い。雨や雪が降ったら、そもそも練習が出来ません。普通科校舎そのものを見ても、神宮音楽学校時代の校舎をそのまま使っているからなのか、冷房の効きが悪いみたいです。一方、音楽科校舎には設備が整ったレッスン室がある様子。第四話でチラ見せされた校舎内部にはエレベータもありましたね。うーむ、This is 格差……(さすがに、練習場所に屋上が割り当てられたことについては、第四話で理事長が言った通り「場所がなかった」以上の意図はないんでしょうけど)
第一話におけるかのん・可可と恋の会話や第二話でのナナミ・ヤエ・ココノの発言からも普通科・音楽科間におけるヒエラルキの存在は示唆されていましたが、ここに来て本格的に話題に出してきましたね。やはり「ラブライブ!スーパースター!!」におけるストーリーの焦点のひとつになってくるのでしょうか。

南の島からやってきた「太陽」

冷房が効かない部室からかのん宅の喫茶店へと移動し、再び練習場所確保の問題について話し合うスクールアイドル同好会の面々。そんな彼女たちの前に、来客が現れます。

悠奈「Sunny Passionの悠奈と」
摩央「摩央です」

Sunny Passion、襲来。その目的は、彼女たちの故郷・神津島で行われるライブへのお誘いでした。「代々木スクールアイドルフェスティバル」におけるかのんと可可のパフォーマンスを見たときから目をつけていたようですね。かのんたちも「歌える場所があったら、どんどん歌いたいと思ってるところなので!」と、即座に承諾します。

その後、かのんたちはすみれ宅の神社へと場所を移し、Sunny Passionの練習を見学。その流れで話題は「スクールアイドルの練習」に。
その会話のなかで、かのんたちの練習メニューを考えたのが千砂都であることを知ったSunny Passionは、何やら意味深な素振りを見せます。そんなふたりの様子を見た千砂都も、何か感じ取るものがあったのでしょう。

千砂都「おふたりに、お聞きしたいことがあって……」

かのんたちと別れた千砂都は、Sunny Passionとコンタクトをとります。そして、質問を投げかけるのです。

スクールアイドルは、なぜスクールアイドルなのか

悠奈「『ラブライブ!』に勝てるか?」
千砂都「どう思いますか?」

千砂都の質問は、まさにド直球。トップクラスからの客観的な意見を貰える機会、貴重ですからね。

悠奈「歌もいいし、チームとしてまとまってもいる。でも、勝つのは難しいかもね」

Sunny Passionからの回答は、なかなか手厳しいものでした。彼女たちは、さらに続けて指摘します。「どこか、自分たちで動いている感じがしないんだ。特に、ダンスはね」・「今はダンスに関して、みんな、あなたを信頼してあなたに頼っている。でも、それではいつまでも自分たちで動いていく力強さは生まれない」と。


Sunny Passionからもたらされたこの指摘から、「スクールアイドルをスクールアイドルたらしめるものは何であるのか」の一端が見えてきたように、わたしは思いました。
「無印」・「サンシャイン!!」では、作詞・作曲、振付の考案、衣装製作からライブステージ設営まで、スクールアイドル自らの手で作り上げていく過程が数多く描かれています。「アニメニジガク」においても、侑たちスクールアイドル同好会を中心としたスクールアイドルやそのファンが作り上げるイベント「スクールアイドルフェスティバル」がストーリー後半の軸のひとつとなっていました。
「自らのステージを、自らの手でイチから作り上げる」。そのような精神性が、スクールアイドルをスクールアイドルたらしめるファクタのひとつと言えるのではないかと、わたしには思えたのです(「ラブライブ!」の大会レギュレーションとして「披露出来るのは未発表曲のみ」というのがありますが、メタ的に言えばこのような過程を描写しやすくするというのもあるかもしれませんね)
そして、なぜスクールアイドルは「自らのステージを、自らの手でイチから作り上げる」のでしょう。それは「自分たちの気持ちや思いを伝えるため」ではないでしょうか。自分たちで作り上げた歌や振付を、自分たちの言葉として昇華させることで、自分たちの気持ちや思いを伝える。そのために、スクールアイドルはステージに立つのでしょう。

自分の気持ちを素直に、まっすぐに歌い、ステージの上でキラキラ輝くスクールアイドルに可可は憧れを抱き、スクールアイドルを目指すようになったのです。

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一方、かのんたちはというと、作詞・作曲に関しては自らの手で作り上げていますが、振付についてはSunny Passionが指摘する通り、スクールアイドルではない千砂都の手を借りたもの。かのんたちにとっての「自分たちの言葉」とするには不完全な部分があります。Sunny Passionのふたりも、もしかしたらそんなことを感じていたのかもしれません。

嵐 千砂都:オリジン、あるいは彼女とダンスの関係性について

ダンス大会を控えているからか、はたまたSunny Passionとの対話を通じて思うところがあったのか、夏休み中は別行動を取ると宣言した千砂都。そんな彼女と一旦別れ、かのんたち一行はSunny Passionの待つ神津島へと向かいます。

神津島での夜。
かのんは可可に、千砂都がダンスを始めたきっかけについて語ります。

千砂都「かのんちゃんの歌みたいに、大好きで夢中になれるもの! 私も持てるように頑張る!」

おや、と思いましたね。
今までのアニメストーリーやアニメ化以前の媒体において、嵐 千砂都というキャラクタとダンスは切っても切り離せない関係として語られてきました。
しかし、(少なくともアニメ時空においては)「まずダンスありき」ではなく「夢中になれるものを手に入れたい」という望みがあり、その結果として選ばれたのがダンスだということらしいのです。ダンスは「目的」ではなく「手段」といったところなのでしょうか。


続くラストシーン。ダンス大会に向け、レッスン室で練習に励む千砂都。その傍らには……、


ファーストインプレッションとしては、まさしくこういう気持ちでしたね。何せ、退学届です。ほぼ間違いなく、退学届です。第二話で可可が手にしていた、妙にハンドメイド感あふれる退学届とは明らかに異なる「ちゃんとした」退学届です。

さて、ここで疑問が出てくるわけです。「なぜ、千砂都は学校を辞めようとしているのか」と。ここで、先程、かのんから語られた過去のエピソードから、ある推測が出てきます。第二話において、可可はスクールアイドルが出来ないから、つまり「やりたいことが出来ない」から学校を辞めようとしていました。千砂都の場合はその逆で、「やりたいことはこれではない」と思ってしまったから、学校を辞めようとしているのではないか。千砂都にとって、ダンスは「目的」ではなく「手段」に過ぎなかったから。わたしはそう考えたのです。

……と言ってはみましたが、この説、前半パートでの描写といまいち噛み合わせが良くないなという気持ちがあるのは否定出来ないところです。「かのんたちが『自分たちの言葉』を手に入れられるように身を引くため」というのも考えましたが、行動としてちょっと極端が過ぎるよなと思ってしまうところがありますし。
どちらにせよ、次回放送で「ぜんぜん違うじゃねーか!」とゲラゲラ笑うことになるのを祈りましょう。

こぼれ話

「ただのオタク」が唐 可可でやってくる

可可「あなたたちに憧れてスクールアイドルを始めるために上海から来ました! 以前からおふたりのパフォーマンスには感激していて、常にお手本に……、ああっ! アイヤー! 可可、変なひとだと思われてマス!」

オタク特有の早口。
それはそれとして、中国人ってマジで「アイヤー」って言うんですかね。フィクションだけなんじゃないの?

そもそも「ラブライブ!」における「ラブライブ!」は「ラブライブ!」でなくても成立するという話、しましょうか?

可可「もうすぐ『ラブライブ!』のエントリーもはじまるのデスよ!」

大会としての「ラブライブ!」は、第四話でも触れられていたところですね。
ただし、今作において「ラブライブ!」を目指す展開になるかというと……、って思う部分はあるんですよね。現時点でも大小様々な伏線が見え隠れする中、それらの回収をこなしながら「ラブライブ!」を目指していくとなると、1クールでは足りないように思えてくるのですが、どうなることやら。

その上、センターポジションなんですよね

かのん「作詞……、思いつかないんだよね……」

どうやら、現在はかのんが作詞担当のようですね。……キミ、作曲もやってるんでしょ? 負担デカすぎない?
「FIRST FAN BOOK」での記載から見るに、どこかのタイミングですみれが作詞担当に切り替わっていくのではないかと思っているのですが、はてさて。


重要アイテムの香りがほんのりと

このリボン、「始まりは君の空」の衣装で千砂都がつけていたリボンと似ているように見えるんですよね。思わぬところでリンクを発見した気分。


今回のここ好きポイント

マンマルを見つめながら、完全に表情が溶けてるちぃちゃん。
わずか一秒の間にこういうのをきっちり仕込んでくるの、なんていうか、油断も隙もない。




個人的には、今回の話は今後のストーリーを展開するにあたっての種まきといった印象がありましたね。
さて、次回は……、


ここで、またもお預け……! 圧倒的お預け……!


OP原画を担当されている横田氏のこんなツイートもあることですし、期待しながら待つことにしましょうか。