ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第二話「重なる色」感想 ~声を繋いで、思いを重ねて~

皆様、こんにちは。
「春うらら」の四文字が、日増しに色鮮やかになっていく今日この頃ですが、進捗いかがですか。


Liella!、ついに世界デビュー!
番組内にて行われたパフォーマンスも「What a Wonderful Dream!!」・「ノンフィクション!!」の二曲がまさかのフル尺、さらに「ノンフィクション!!」は正規衣装での披露という大盤振る舞い。ここまでやるとは思わなかったぜ。
まあ、ナレーションが全編英語だったおかげで、言っている内容が(控えめに言って)半分程度しか理解出来なかったのはご愛嬌ということで。


NHKといえば、「今日は一日“ラブライブ!”三昧」がまさかの第三段放送決定。現行コンテンツのスクールアイドルであるところのAqours・ニジガク・Liella!だけでなくμ'sのシルエットもあったり、ニジガクメンバに侑のシルエットも含まれていたりするあたり、「さすがNHK」という信頼感が出てくるところです。
個人的には「矢澤枠」の対談を聴いてみたい気持ちがありますが、はてさて。


www.youtube.com

そして、「アニメニジガク」二期OPが、ついに解禁されましたね。疾走感あふれるメロディと十二人のメンバが織りなすパワフルなハーモニー、そして情報量過多ギリギリを攻めてくる映像がたまらないところです。


それでは、本編の詳しい感想をやっていきましょう。
※以下、画像はすべて「TVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期』第二話」からの引用です。



私が「私」を証明するために

ランジュがゲリラライブを行っているという噂を聞きつけたエマ・彼方・璃奈・かすみの四人。ランジュを尾行し、そのライブを目撃した彼女たちは、ライブを終えたランジュに自宅へと招待されます。
そして、ここではランジュが持つスクールアイドルとしてのスタンスが、改めて提示されることになりました。

ランジュ「鐘 嵐珠は集まってくれたファンに最高のパフォーマンスを観せる。そしてファンは、鐘 嵐珠のステージに満たされる。アタシに注目するみんなの顔を見るのは、最高の気分よ」

鐘 嵐珠はあくまでも同好会には所属せず、ひとりでやっていく。「ファンに支えられる」ことを是とする同好会とは、その価値観が真正面から衝突しているから。そして、同好会に所属したら、ランジュが理想とするスクールアイドル活動が出来なくなってしまうから。

ランジュ「でも、アタシはこれからも同好会とは違うソロを追求していく。アタシ自身を証明するためにね」

そして、この場面で気になるのが、このセリフ。
思い返せば、ランジュは第一話においても「証明」というワードを用いていたんですよね。

ランジュは言いました。「アタシはアタシの正しさを、スクールアイドルフェスティバルまでに証明してみせるわ」と。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第一話「新しいトキメキ」感想 ~「トキメキを受け取ったもの」たちが出会うとき~ - メガネ(裏)

もしかしたら、ランジュには何か「証明」しなければならないことがあるのではないだろうか。「ひとりでもやれる」と「証明」しなければならないことが。わたしにはそう思えてくるのです。
そして、エマや彼方が語った「ランジュちゃんを見ていたら、本当のことを言ってないんじゃないかって思えたんだ」・「ランジュちゃんが言ってたこと、わかることもあるけど、わからないこともあるよね……」という違和感も、もしかしたら、そこに由来するものなのかもしれないとも感じられるんですよね。


ちなみに、これは余談なのですが、

ランジュ「あっ、あったわ!」

ショップでニジガクメンバのグッズを全員分購入していたり、

ランジュ「そんなこと、どうでもいいわよ。観に来てくれてありがとう!」

ライブを観ていた四人に対して満面の笑みでお礼を言っていたりと、「あくまでも、ランジュにはスクールアイドル同好会に対して『敵対』する意思はない」というのをきっちり示していたのは、(作劇として)なかなか好印象です。

ランジュ「あなたたちと同じステージに立つのは、スクールアイドルフェスティバルまで取っておきたいの」

そういう観点から見てみると、ランジュがエマからY.G.国際学園との合同ライブに誘われ、そしてその誘いを断ったこのシーンにおいても、純粋に「最大のお楽しみは、あとに取っておきたい」という気持ちが見えてくるように思えるんですよね。

重なり合う「思い」がシンクロして

ランジュに対して「同好会に所属しても、ランジュが理想とするスクールアイドル活動を行うことは可能である」と反論するエマたち四人でしたが、ランジュはけんもほろろな姿勢を崩しません。
しかし、エマたちは対話を、思いを伝えることをあきらめようとはしませんでした。彼女たちは「ライブを通じて、ランジュにその思いを伝える」ことを決心するのです。スクールアイドルが自らの思いや気持ちを伝えるための最良の手段。それは「ライブ」ですからね。そのことについては、わたしたちもよく知るところでしょう。
さらにエマは、彼方・璃奈・かすみの三人に、ある提案を行います。

エマ「ねえ、今度の合同ライブ、四人でやってみない?」

「アニメニジガク」一期において、旧スクールアイドル同好会はせつ菜と他メンバの方向性の違いから廃部という結末を迎えてしまいました。その経緯を踏まえて、新生スクールアイドル同好会で選択された方針が「ソロアイドル」。個性も価値観も方向性もバラバラな九人のスクールアイドルたちが、それぞれのステージで自分らしく輝くための手段。
そう、「ソロアイドル」という選択はあくまでも「手段」なのです。
わたしたちは観たはずです。第一回スクールアイドルフェスティバルでのラストステージ。そのステージに立った、九人のスクールアイドルの姿を。彼女たちは「侑に思いを伝えたい」という同じ願いを持っていたからこそ、ソロ活動の垣根を超えて同じステージに集いました。同じ願いをその胸に抱いているのであれば、「ソロアイドル」という「手段」にこだわる必要はないのです。
「アニメニジガク」一期での経験を得たからこその「四人で一緒にステージに立つ」という選択。エマたちの確かな成長が伺える展開に、思わず胸が熱くなるところです。
「ランジュに自分たちの思いを伝えたい」、そして「応援してくれるみんなと、気持ちをつなげたい」という同じ願いで繋がった四人。きっと、彼女たちは「水晶」のように透き通ったメロディとハーモニーを、ステージいっぱいに響かせてくれるのではないでしょうか。


ちなみに、これまた余談なのですが、


「エマ・彼方・璃奈・かすみの四人」が「一緒にブランコに乗る」というシチュエーション、「Swinging!」のジャケットイラストや、昨年十月に行われたユニットライブを彷彿とさせて、ニヤリとさせられますよね。


こぼれ話

デカいから、余計に存在感がすごいんですよ


「アニメニジガク」一期第七話における、彼方のライブシーンでも登場していた簀巻き彼方ちゃん。
あのときも「全部持ってっちゃう」レベルの強烈な印象を残してくれましたが、まさか再び出てくるとは思いませんでしたね……。

www.youtube.com


今日もかすみんが可愛い

かすみ「むっきいー! くやしーですう!」

かすみ「うああっ! えっと、これはたまたま通りかかっただけというか……」

だいにわもかすみんがたくさんうごいていてとてもかわいかったのでよかったです。

それはそれとして、今回のかすみは一人称の「私」率がいつもよりも高かったように思います。
「スクールアイドル同好会と真っ向から衝突する価値観を持つランジュが現れたこと、そして彼女に対するファーストインプレッションが悪かったことで、少なからず心が乱されていた」あたりが、その主な要因といったところでしょうか……?

今回のここ好きポイント

かすみ「そして、もし『同好会に入りたいですうー!』って言ってきたら、全力で歓迎してやるんです!」

先述した通り、かすみのランジュに対するファーストインプレッションは、けして良いものではなかったはず。それは第一話でランジュのスタンスをはじめて聞いたときや、今回のエピソードで合同ライブ参加を断られたときの反応からも伺えます。他の三人がランジュに対して抱いた違和感に、かすみだけがピンときていない様子だったのも、そのファーストインプレッションの悪さがノイズとなっていたのではないかと思うところがあるんですよね。
しかし、かすみはエマたちとの対話によって「気づき」を得た。信頼する仲間から得られた「気づき」が、ランジュに対するインプレッションの悪さを解きほぐしてくれたんじゃないかと思えてくるのです。
「アニメニジガク」一期第二話でもそうだったんですけど、このように「『気づき』をきちんと受け入れることが出来る」ところが、かすみの魅力的な……、いや、「可愛い」ところとしてあるように、わたしには感じられます。

今回のここ好きポイント その2

かすみ「だって、同好会はいろんなアイドルがいられる、最高の場所なんですから!」

続いて、このシーン。
一期第二話でかすみが得て、そして受け入れることが出来た「気づき」。そしてそこから導かれた「世界で一番のワンダーランド」という理想は、今でもきちんとかすみの胸に刻みこまれている。
そう考えると、このふたつのシーンが相乗効果を生んで、より一層の感慨深さが出てくるところがあるんですよね。



「アニメニジガク」にも、ついにユニットが本格参戦しそうな気配が見えてきました。そして、そのトップバッターが、まさかエマたちになるとは……!
次回、そしてそれ以降の展開にも、大いに期待が持てるところですね。