ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第五話「開幕!ドリームランド↑↑(*'▽')」感想 ~それぞれの道、交わる道~

皆様、こんにちは。
大型連休の真っ只中、遊園地にでも遊びに行きたくなる今日この頃ですが、進捗いかがですか。まあ、わたしは基本的に家に籠もっているわけなのですが……。


これもひとつのサプライズ。
「ちょこっとリエラ」、イラストのふいんき(なぜか変換出来ない)が大変好みなので、書籍化は喜ばしいことなのです。紙媒体のほうが、見返したいときにラクだというのもあるんですよね。
それはそれとして、「ラブライブ!」公式からは一切アナウンスがなかったように思うのですが……? わたしが見逃していただけであると信じたい。


https://twitter.com/anison_nhk/status/1517429255986155521
https://twitter.com/anison_nhk/status/1517791655050596352
https://twitter.com/anison_nhk/status/1518516426008576000
https://twitter.com/anison_nhk/status/1519241200670228480

「今日は一日“ラブライブ!”三昧」の放送も、目の前に迫ってきましたね。
個人的にはLiella!の五人が全員出演してくれるのが嬉しいところ。また、μ'sからも新田 恵海さんをはじめとした六人が出演してくれるということで、思っていた以上の出演人数なのが、これまたサプライズを感じさせます。
はたして、どのような放送内容になるのやら。今から楽しみなのです。


それでは、本編の詳しい感想をやっていきましょう。
※以下、画像は注記がない限り「TVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期』第五話」からの引用です。



一本道と、ふたつ道

遊園地へと遊びに来た侑・歩夢・せつ菜・しずく(歩夢とせつ菜については、侑としずくを尾行してきたわけなのですが、それはそれ、これはこれ)。四人は、そこで開催されていたスクールアイドルの企画展で、グッズを爆買いしていたランジュと遭遇します。
そして、侑は「夢」に向き合う姿勢について、ランジュから再び問いただされることになります。

ランジュ「中途半端なのって、見ててイライラするの。いい加減、同好会の活動に付き合うのなんかやめて、もっと自分の夢に向き合ったら?」

ランジュが侑に向けたこの言葉、口調こそ強いものですが、その裏には侑に対する期待が少なからず含まれているように思えます。今回のエピソード冒頭において、侑が演奏する「NEO SKY, NEO MAP!」を聴いて「へえ、いいじゃない……」とつぶやいていたことからも、それは想像が出来るところでしょう。

では、なぜ、ランジュは侑に「期待」しているのでしょうか?
ランジュは侑に対して、何を「期待」しているのでしょうか?


こちらは多分に推測を含んでいる話ではあるのですが、「たったひとり、日本という異国の地で、スクールアイドルとしての『大好き』を叶えようとしている」ランジュは、「たったひとり、音楽科という新天地で、音楽家としての『大好き』を叶えようとしている」侑を、自分自身に重ね合わせているところがあるのではないでしょうか。そして、脇目も振らず「大好き」を叶えようとしている(あるいは、脇目も振らずに進むことしか出来ないのかもしれない)自分と同じように、侑にも、脇目も振らず「大好き」を叶えてほしい。もしかしたら、そう思っているのではないかと、わたしには感じられるのです。

ランジュは言いました。「アタシはアタシの正しさを、スクールアイドルフェスティバルまでに証明してみせるわ」と。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第一話「新しいトキメキ」感想 ~「トキメキを受け取ったもの」たちが出会うとき~ - メガネ(裏)

もしかしたら、ランジュには何か「証明」しなければならないことがあるのではないだろうか。「ひとりでもやれる」と「証明」しなければならないことが。わたしにはそう思えてくるのです。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第二話「重なる色」感想 ~声を繋いで、思いを重ねて~ - メガネ(裏)


しかし、侑にとっての「大好き」は、音楽家としてのものだけではない。

「アニメニジガク」一期において「音楽をやりたい」という「夢」を手に入れ、今まさにその「夢」に向かって歩みを進めている侑。しかし、彼女の「夢」はそれだけではないはず。「大好き」なスクールアイドルを、一番近くで応援すること。それもまた、彼女にとっての「夢」であり続けているのではないでしょうか。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第一話「新しいトキメキ」感想 ~「トキメキを受け取ったもの」たちが出会うとき~ - メガネ(裏)


侑にとって「大好き」がたったひとつだけでないように、「大好き」を叶える道も、たったひとつだけではない。そして、片方の「大好き」を叶えるための努力が、もう片方の「大好き」を叶えるための活力・原動力にも繋がっていく。きっとそれが、侑が信じる、そして侑にしか出来ない「『大好き』を叶える」方法なのでしょう。わたしには、そう感じられるのです。
そして、それはもしかしたら、たったひとりで、たったひとつの道をただひたすらに突き進むランジュには、想像もつかないような選択なのかもしれません。


ストイックさすら感じさせるほどに、たったひとつの「大好き」をひたすら追い求めるランジュ。貪欲さすら感じさせるほどに、自分が求める「大好き」を全部叶えようとする侑。
このようなふたりの対比関係、なかなか興味深いところがあるんですよね。はたして、この対比関係が、今後のストーリーにおいていかなる意味合いを帯びてくるのでしょうか。

その道を進め、ただ自由に

ランジュが続けて侑に向けた「周りに自分の夢を重ね合わせてるだけ」という言葉は、「せつ菜と歩夢によるユニット結成」を「妄想」、もとい「勝手に考えて」いたしずくに突き刺さってしまうことになります。
「自分だけで満足して、結局、何も生み出せていない」と落ち込むしずく。しかし、せつ菜・歩夢にしずくを交えた三人による即興劇を通して、彼女は新たな「気づき」を得るのです。

しずく「でも、その自由さが大事なんだと教えてもらいました。今の歩夢さんやせつ菜さん、展覧会で見たスクールアイドルの先輩方からも! 型にはまらず、目一杯自分を表現すれば、びっくりするほど楽しいものが生まれるんですね!」

このシーンにおけるこのセリフ、「アニメニジガク」から出てくるというのが、またいいんですよね。


皆様も御存知かと思いますが、「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」は、「ラブライブ!」シリーズとしてはかなり異彩を放つ作品です。「無印」・「サンシャイン!!」(そして、後発作品である「スーパースター!!」)で主軸となっていたグループアイドルではなく、ソロアイドルとしての道を選んだニジガクのメンバたち。そして彼女たちは、スクールアイドルの頂点を決める晴れ舞台「ラブライブ!」を目指すことなく、それぞれの「大好き」を叶えるために、それぞれが違う道を歩みはじめます。まず、その選択こそが「型にはまらず」・「自由さ」を持ったものであったと言えるでしょう。
メタ的な視点から見ても、元々は「スクフェス」の「転入生」であったエマ・彼方・しずくや、さらなる追加メンバである栞子・ランジュ・ミアの存在。当初は「スクスタ」を中心とした展開であってアニメ化の予定がなく、満を持して放映されたアニメシリーズの主人公はスクールアイドルですらない。「ラブライブ!」シリーズにおける「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の「自由さ」は、枚挙にいとまがないのです。

「その自由さが大事」。これは、そんなニジガクだからこそ伝えられる言葉なのだと、わたしには感じられるのです。
そして、「型にはまらず」・「自由さ」を持ったものであるからこそ、普段はソロアイドルとしてそれぞれの道を歩む彼女たちも、時には歩む道が交わるその先で「ユニット」として手を取り合うことが出来るのでしょう。

しずく「今日ここから、私たち三人のステージがはじまります!」

その「自由」は、もっとたくさんのワクワクを、もっとたくさんのドキドキを、そして、もっとたくさんの「大好き」を叶える道へと進むために。
ようこそ。「夢の国」へ!

こぼれ話

わかります。(CV:津田 健次郎)

せつ菜「魔女さんも歌いましょう!」
しずく「えっ……、私もですか……?」
歩夢「私たちがここにいるのは、そもそも、あなたの魔法がきっかけなんだもの!」
せつ菜「さあ、一緒に!」

今回のエピソードにおいて披露された即興劇において、しずくが抱いた「『せつ菜と歩夢によるユニット結成』という妄想」を「魔法」になぞらえるとともに、「野獣と少女が『一緒に旅に出て歌おう』と、魔女を誘う」という劇中における展開を、「せつ菜と歩夢が『一緒にユニットを結成しよう』と、しずくを誘う」という現実における展開にオーバーラップさせているというのが、なかなか小技が効いているんですよね。
「演じること」から「気づき」を得る展開をしずくメイン回に持ってくるというのも、ベタながらベターといったところがあります。

逆説的に、今期はこういう方向で爆発する可能性は低いとも言える

歩夢「しずくちゃん?! どうしてふたりで……?」

歩夢「すごく楽しそう……」

歩夢「なんか、すっごーく盛り上がってる……。真実を暴いてみせるんだから!」

このヤキモチ、もはや一種の伝統芸能。実家のような安心感。
何にせよ、限界になるまで溜め込んだ挙げ句、侑を押し倒す羽目になった「アニメニジガク」一期終盤と比較すれば、素直にヤキモチを焼けているだけマシだという見方も出来たり出来なかったり。

しずく「私服の先輩、久しぶりです!」
侑「えへへっ、しずくちゃんもね。花柄のスカート、すごく似合ってる!」

それはそれとして、この件については、ナチュラルにボディタッチをやってのける侑も悪い部分はあると思う。小さじ二杯分くらいは。

せつ菜「探偵みたいで面白そうですね!」

そして、せつ菜はペカペカしている。

何にせよ、増えてくれるのは好ましい


(「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期」第四話より)


(「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期」第四話より)

急にどうした「アニメニジガク」。これではまるでファッションショー。
前回の果林やランジュに引き続き、しずくと栞子に二種類目の私服。これは他のキャラクタについても、本当に期待していいのかもしれない……?

ランジュも二種類目の私服が登場したので、これは他のキャラクタにも期待してもいいのでは……? という気持ちも出てくるんですよね。
……期待してもいいんだよな? 期待するぞ?

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第四話「アイ Love Triangle」感想 ~きっと、誰もが「先導者」~ - メガネ(裏)


まあ、こういうことが出来るのなら一期のときからやってほしかったという気持ちがなかったかといえば嘘になる。

今日もかすみんが可愛い……?


かすみ「……っていうか、お笑いフェスじゃないんですけどね」

だいごわのかすみんはせりふがふたつしかなかったし、かわいいおかおもぜんぜんうつらなかったのでちょっとしょんぼりです。

セリフのうちのひとつは、他のキャラクタのセリフと被っていましたしね……。
このムーブ、特撮番組における「販促期間が終了した追加戦士」のそれを思い起こさせる部分があります。……いや、かすみは同好会においては最初期からいるメンバですけどね?

今回のここ好きポイント


せつ菜「そろそろ、フェスでやる曲を決めないといけませんね」
彼方「ソロステージはやるとして、それとは別にユニット曲もやったりするー?」

ソロだけに。

今回のここ好きポイント その2


しずく「ですが、野獣役が歩夢さんっていうのもアリだと思うんですよねえ!」
侑「ワァオ、ワカル、ワカル……」

蘇る記憶。重なるスマホ。衝撃の「アニメニジガク」一期第十一話。




正直な話をすると、今回のエピソードは、次回以降への種まきという印象が強かった部分はあるんですよね。そこはかとなくコメディ色強めな構成であるところから、「スーパースター!!」一期第七話にも近いところがあるのかもしれません。

p1rcdfqqu.hatenablog.com


これは次回以降どうなることか……、と言いたいところなのですが、ここで気になるのは「次回エピソードタイトルのコール担当がせつ菜ひとりだけ」であるということ。そのエピソードタイトルに冠されている「大好き」も彼女を象徴するワードであることですし、これはもしかすると、歩夢たちのユニット結成にまつわるストーリーが、次回までのあと一話に収まらない可能性もあるかもしれません。

ここで改めて。どうなる、次回。