ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第七話「夢の記憶」感想 ~夢は、ふたたびはじまるよ~

皆様、こんにちは。
木々を吹き抜ける風に初夏の香りを感じさせられる今日この頃ですが、進捗いかがですか。



……と言うわけで、行ってきました。
地元ではあるのだが、札幌ドームに足を運んだのははじめてだったりする。



こういうのがあると、「コラボ案件!」という趣(おもむき)があるんですよね。
球場内での案内アナウンスも恋とすみれによるものだったので、そういうところでも「コラボ案件!!」を感じたところがあります。恋の声が思った以上に「球場でのアナウンス」として違和感がなかったので、「これはむしろ、青山アナなのでは……?」ってなりましたね。


そして、思っていた以上にグラウンドが近い。「こんなに近くていいのか?!」と思ってしまったところまである。体感的には、ぴあアリーナMMの三階席・四階席よりも近い印象を受けましたね。

先述した通り、わたしは野球に関しては「要するにタマと棒でINしないとOUTなのね!」程度の知識しかなかったのですが、それでも知識がないなりに楽しむことが出来ました。ヒットが出たり、盗塁が決まったり、点が入ったりというだけでもテンションが上がってくれるんですよね。そして、地元球団が目の前で勝利してくれたのも、なんやかんやで嬉しいものがあります。


そして、Liella!と言えば、この番組で「未来予報ハレルヤ!」が紹介されていましたよね。TV番組欄でたまたま「Liella!」の文字列を見つけていなかったら、完全に見逃していたやつでした。油断ならねえ。


それでは、本編の詳しい感想をやっていきましょう。
※以下、画像はすべて「TVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期』第七話」からの引用です。



「後悔」なんて、あるわけない

かつてスクールアイドルであった姉・薫子に影響され、自身もスクールアイドルに憧れた栞子。しかし栞子は、薫子が最後のステージで流した涙を「夢を叶えられなかったゆえの後悔」によるものと思い込み、彼女自身の憧れにもフタをしてしまいました。

しかし、薫子の流した涙は、けしてそのような意味ではなかったんですよね。

薫子「確かに、あのときは悔しかった。でも今では、やってよかったって思っている。スポットライトの眩しさも、歌を届ける喜びも、可愛い妹に『すごい!』って言ってもらう誇らしさも、スクールアイドルをやって知ることが出来たんだから」

流した涙は、悔しかったから。悔しかったのは、スクールアイドルが「大好き」だったから。
「大好き」に向かって全身でぶつかって、全力で向かい合って、全開で勝負したからこそ、その悔し涙は流れたのでしょう。わたしには、そう感じられるのです。

恋の母親はスクールアイドル活動のことを後悔していなかったと、そのノートには綴られていました。廃校阻止という「結果」ではなく、それを目指す「過程」において、みんなの心が、絆が、想いが結ばれていったこと。そこにスクールアイドル活動の意義があったのだと、彼女は感じたのでしょう。

ラブライブ!スーパースター!!第八話「結ばれる想い」感想 ~五線譜の上、結び合わせた未来は~ - メガネ(裏)

ラブライブ!」シリーズにおいても、「廃校阻止の可否」や「『ラブライブ!』優勝」そのものではなく「それらを目指すにおいて穂乃果や千歌たちが何を得ていくのか」を描くのがメインとなっている部分があるかと思います。

ラブライブ!スーパースター!!第二話「スクールアイドル禁止!?」感想 ~今、こころが駆け出すんだ~ - メガネ(裏)

そして、つまりはこういうことなんだろうなと、わたしは思うんですよね。
たとえ、思い描いていた「大好き」を叶えることが出来ず「敗北」してしまったとしても、スクールアイドルとして歩んできた道程に価値を見出すことは、きっと出来るはずなんです。「サンシャイン!!」二期第十三話において、仲間とともに歩んだ日々の中に「輝き」を感じ、「青い鳥」を見つけた千歌のように。

そして、スクールアイドルとして過ごしてきた日々の中に価値を見出し、それゆえに「敗北」に屈することがなかったからこそ、薫子は新たな「大好き」=「教師になって、栞子や沢山の生徒を応援出来る存在になるという目標」に向かって歩むことが出来たのではないかと思えてくるのです。

しかし、かのんは同時に気づいていたのでしょう。
たとえ「敗北」してしまったとしても、そこですべて終わりになってしまうわけではないということを。
本当の終わりとは、「敗北」に屈して、立ち止まってしまうことなのだと。

ラブライブ!スーパースター!!第十二話「Song for All」感想 ~今、動きはじめた僕らの物語~ - メガネ(裏)


さらに言うなら、薫子と栞子との間にあった関係性、つまり「ファンがスクールアイドルに向けて『大好き』を伝え、それを受け取ったスクールアイドルもファンに向けて『大好き』を届ける」という双方向性を内包した関係性は、ニジガクのみんなが、そして数多くのスクールアイドルたちが理想とし、スクールアイドルフェスティバルでも体現しようとしたものなのではないかと、わたしには感じられるんですよね。

薫子「高咲さんたちが言う通り、私はあなたが応援してくれたから、幸せな高校生活を送れたと思っている。それで今は教師になって、沢山の生徒を、あなたを応援出来るひとになりたいって思っている」

侑は言いました。「スクールアイドルフェスティバルは、『好き』っていう気持ちさえあれば、誰でも参加出来るようなお祭りにしたいんだ」・「いろんなひとたちが、『好き』を伝えあえればいいなって」と。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第一話「新しいトキメキ」感想 ~「トキメキを受け取ったもの」たちが出会うとき~ - メガネ(裏)

「みんなのために」というLiellaの「想い」が学校のみんなを動かし、「Liella!のために」という学校のみんなの「想い」がまた、Liella!を動かす。双方向性の「想い」によって、彼女たちはひとつに結ばれるのです。

ラブライブ!スーパースター!!第十二話「Song for All」感想 ~今、動きはじめた僕らの物語~ - メガネ(裏)


眩いスポットライトや万雷の拍手喝采を浴び、栄光をその手に掴み取るスクールアイドルもいれば、その華々しい舞台の影で夢を叶えることなく涙を流すスクールアイドルもいる。しかし、そんな彼女たちの物語にもまた「ラブライブ!」は満ちている。そのように、わたしには感じられるのです。

踏み出そうよ、New Stage

さあ、栞子が進む道は「『ラブライブ!』が貫く王道」なのか、はたまた「『ラブライブ!』が切り開く新たなる道」となるのか。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第六話「“大好き”の選択を」感想 ~その手を掴んで、その手で掴んで~ - メガネ(裏)

今回のエピソード、フタを開けてみれば「やりたいという気持ちこそが一番大事」という「『ラブライブ!』が貫く王道」だったわけですが、「スクールアイドルフェスティバル」がそのバックステージとなっているというのが、なかなかウマいところだなと思うんですよね。

せつ菜「私が、スクールアイドルと生徒会長を両立出来たのは、同好会、生徒会、ファンのみんな、そして、三船さん。あなたがいたからです」
歩夢「あなたが私たちにしてくれたように、私たちも、あなたに何かをしたい!」

思い起こされるのは「アニメニジガク」一期第十三話。スクールアイドル同好会に集いし九人のソロアイドルたちから、一番近くで彼女たちを応援し続けた侑へ向けて、「感謝」と「恩返し」と「大好き」の想いを届けた、あの舞台。その舞台が再び、栞子という「You」へ向けて再演されたのです。
あの日、九人の少女たちは「侑へ想いを届けたい」・「侑の『大好き』に応えたい」という、同じひとつの気持ちを胸に、ソロアイドルという活動の垣根を超えて、同じひとつの舞台に集いました。そして、今また、「栞子へ想いを届けたい」・「栞子の『大好き』を後押ししたい」という、同じひとつの気持ちを胸に、九人とひとりの少女たちが同じひとつの舞台に集ったのです。


栞子は言いました。「参加するみんなの、夢が叶う場所。今回のスクールアイドルフェスティバルも、それが実現出来ていますね」と。
そうです。彼女の言う通り、「スクールアイドルフェスティバル」とは「みんなの夢を叶える場所」。それとともに、栞子もまた、夢を叶える「みんな」の一員なのです。


こぼれ話

そして、「羽根」は舞い降りる

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ここで来たか、と思いましたね。

ラブライブ!」を象徴するアイテムのひとつである「羽根」。最近では、「スーパースター!!」一期第一話で出てきたのが記憶に新しいところ(言うほど最近ではないのでは? という声もありましょうが、それはそれ、これはこれ)
もしかするとその「羽根」は、栞子のそばにあり続けたのかもしれない。スクールアイドルに憧れ、それを志したあの日からずっと。ただ、夢に破れ涙を流す姉の姿を目の前にして、自身の「大好き」を閉ざしてしまった彼女には、見えなくなってしまっただけで。
でも、今は違う。「大好き」を追いかけ続けた姉の想いを、「大好き」を応援してくれるスクールアイドル同好会の想いを受け取ったからこそ、栞子はスクールアイドルの想いの結晶とも言える「羽根」を、その目で見ることが出来たのではないでしょうか。
わたしには、そう思えてくるのです。

夢のコラボと言えば、聞こえはいい

五校合同開催ということもあり、ニジガクメンバと他校スクールアイドルとのコラボステージも多く見られた第二回スクールアイドルフェスティバル。

近江姉妹によるコラボステージ。「アニメニジガク」一期第七話を踏まえると、微笑ましいと同時に万感胸に迫るといった気持ちも出てきますね。

このコラボステージ、メタ的な観点で言うと初期設定においてエマがY.G.国際学園所属だったというところもあるのでしょうね。そういう意味では、旧来のファンからするとアニメでこのようなライブシーンが見られることについて、感慨深さがあるのかもしれない(わたしは「スクフェス」をプレイしてないので……)

ただの公私混同でしょ、これ。

今日もかすみんが可愛い

かすみ「今日からスクールアイドルフェスティバル! サイッコーな一週間の、はじまりです!」

だいななわもかすみんがたくさんうごいていてとてもかわいかったのでよかったです。

しずく「ちょっと遅くなっちゃったね」
かすみ「もうみんな、紫苑女学院に着いちゃってるよお」

かすみ「ええ……?」
璃奈「……お願い」
かすみ「仕方ないなあ」

あと、「アニメニジガク」一期第八話でもそうだったけど、一年生トリオが仲良しなのは見ていてほっこりする。これからは、ここに栞子も加わっていくのでしょうかね。

今回のここ好きポイント

栞子「でも、私は運営の責任者で……」
せつ菜「フェスの様子を参加者として確かめるのも、大切な仕事ですよ」

「アニメニジガク」一期第三話で、はんぺんを「生徒会お散歩役員」にしたときと同じ、「いい屁理屈」なんですよね。




ある意味では、今までで一番「読めない」展開と言えるかもしれません。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第六話「“大好き”の選択を」感想 ~その手を掴んで、その手で掴んで~ - メガネ(裏)

前回の感想でこんなことを書きましたが、早くも撤回する羽目になるとは思いませんでした。次回のストーリーが、全く「読めない」。今までで一番「読めない」。ノーヒントが過ぎる。
今回のエピソード冒頭で他の同好会メンバを「待たせて」いたり、Cパートにおいて「トキメキかあ……」と悩む様子を見せていた侑。これらのシーンがヒントになっている気配は感じられるのですが……。

「アニメニジガク」二期も、いよいよ後半戦に突入です。
さあ、次回や、いかに。