ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第十話「かすみん☆ワンダーツアー」感想 ~何気ないからこその大切さを~

皆様、こんにちは。
日差しが降り注いだり風が吹いたり雨が降ったり雹が降ったりと、なかなかに天候が忙しない今日この頃ですが、進捗いかがですか。


……と言うわけで、ライブビューイングで参加してきました。
体感三分。今までのライブで一番体感時間が短かったと思えるところまであった。
これまでの2ndライブとは異なり、「Shooting Voice!!」からスタートしたのには意表を突かれましたね。パフォーマンスを重ねるごとにパワーアップを遂げていくそのハーモニーには、「さすが」の一言しか出てこないのです。
また、「青空を待ってる」⇒「Tiny Stars」⇒「瞬きの先へ」⇒「微熱のワルツ」の流れについては、衣装も相まって「MTV Unplugged Presents」を踏まえた部分があるのかなと思わせられましたね。有料生配信がなかったばかりに、「MTV Unplugged Presents」を観られなかったのが悔やまれる。
それはそれとして、「これは夢ですか……?」⇒「現実です」(⇒そして、なこちゃんがふくれる)の流れが完全に定番化しているのには、草しか生えないんですよね。


それでは、本編の詳しい感想をやっていきましょう。
※以下、画像はすべて「TVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期』第十話」からの引用です。



特別で、何気なくて、大切で

「第二回スクールアイドルフェスティバルの開催」と「栞子・ミア・ランジュの仲間入り」。ふたつの大きな縦軸にそれぞれの区切りが付き、そして迎えた今回のエピソード。
そのエピソードは、言うなれば「インタールード」めいた空気感を持っていたように思います。

かすみ「みーなさーん! 今度の連休は、同好会のみんなで親睦を深めるために、お泊まり会を開いちゃいましょう!」

かすみの提案で開催されたお泊まり会。
気心の知れた同好会のみんなとの小旅行、そしてお泊り。それは間違いなく彼女たちにとって心躍るイベントではあるのでしょうが、これまで取り組んできた「スクールアイドルフェスティバル開催」とは比較にならないほど小さなイベントであるというのは、客観的な事実としてあるかと思います。実際のところ、これまでのストーリーと比較しても、そこまで大きな事件やトラブルが起こったわけでもないですしね。

彼方「こういうの、きっと忘れられないね」
エマ「だね」

しかしながら、彼方たちも言う通り、(比較してしまえば)小さくて何気ないようなイベントも、彼女たちの心にいつまでも残っていくんだろうなと思うところはあるんですよね。


いつの日か、このような大小様々なイベントも、そんなカテゴリに収まらないようないつもの日常も、全部引っくるめて「思い出」という箱の中にしまわれるときが来るのかもしれない。
しかし、侑たちにとっては、いつか「思い出」になるかもしれない日々のどれもが大切で。その日々を過ごしていくなかで奇跡のように出逢った仲間たちの、

せつ菜「だったら私は皆さんと、十二時間耐久アニソンカラオケ大会がしたいです!」

「大好き」を爆発させたくてたまらなかったり、

果林「残念。あと一歩及ばなかったわ」

大人びているようでありながら意外と負けず嫌いだったりといった、今まで見せてきた一面も、

ミア「聞こえる……、白球を打つバットの快音……! そして空高く舞い上がるボールを、目で追う観客たちの声援が……!」

実は野球が大好きだったり、

しずく「ぷぎゃんっ!」

球技が大の苦手だったりといった、これまで見せてこなかった一面も、そしてこれから知るであろう一面も、すべてが愛おしく感じられて。
そんな仲間たちと過ごす日々だからこそ、それはキラキラ繋がって、虹色にあふれて、「大好き」が咲き誇るドリームワールドになっていく。そのように、わたしには感じられるのです。

消えゆくもの、残るもの

果林「ああ……、もう消えちゃうわ……」

今回のエピソードにおいて特に象徴的だなと思うのが、お泊まり会終盤で行われた花火のシーンだと、わたしは思うんですよね。

花火がその美しい輝きを見せられるのは、炎が灯されたわずかな瞬間だけ。刹那にも等しい限られた時間のなかで、ただひたすらに輝きを放たんとするその美しさは「終わりがある」とわかっているからこそ、そう感じられるのかもしれない。
それはまるで、いつまでも続くと信じていた青春の日々のようで。限られた時間の中で精一杯輝こうとするスクールアイドルの姿のようで。そして、少しずつ終わりに向けて動き出している「アニメニジガク」の物語そのもののようで。
そして、この「終わり」について言及しているのが三年生である(つまり、スクールアイドルとして活動可能な期間が残りわずかである)果林だというのも、胸に来るところがあるんですよね。

ランジュ「ねえ、みんな! お願いが、あるんだけど……」

さらに、同じシーンにおいて、ランジュの提案で撮ったみんなの集合写真。
「花火」と「写真」。「カタチとして残らないもの」と「カタチとして残り続けるもの」という対比関係が、「『終わりがある』がゆえの美しさ」をより一層際立たせている。そのように、わたしには感じられるのです。

こぼれ話

ここで「Love U my friends」が来たのも予想外

かすみが提案したオリエンテーションで一番になった侑のお願いごと。それは「自分が作った曲に、同好会みんなで歌詞をつけてほしい」というものでした。
これが「アニメニジガク」二期後半の縦軸になっていくのかと思いきや、今回のエピソード内でカタが着いてしまったのはちょっと予想外だったところはあります。
残り少ない「アニメニジガク」二期のストーリーにおいて、何が縦軸となっていくのか。ヒントになりそうな要素が少なすぎて、いよいよ読めなくなってくるんですよね……。

今日もかすみんが可愛い

かすみ「この同好会の部長は、この中で一番人気があって、実力があって、とびきり可愛い子ですよー!」

だいじゅうわのかすみんは「あにめにじがく」にきでいちばんといっていいくらいうごいていてとてもかわいかったのでよかったです。

かすみ「……と思わせて、かすみんが一番になって『さすがです、部長!』というイメージアップ計画です!」

かすみ「かすみん、いっぴきだけ……」
しずく「よしよし」

それはそれとして、「企みごとがことごとく空回りする」という一連の流れ、実家のような安心感すら覚えてしまうんですよね。わたしはミヤコヒト先生の「電撃オンライン分室四コマ」や「にじよん」が本格的な「ニジガク」の入り口になったところがあるので、より一層そのように感じる部分があります。
そういえば、あの頃と比べると全然イタズラをしなくなりましたよね、かすみん(せいぜい、菜々にむかってはんぺんを投げつけていたくらいだし、それも「イタズラ」なのかと言われると……?)

www.lovelive-anime.jp
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今日のここ好きポイント

新規私服、来たぁッ!

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第九話「The Sky I Can’t Reach」感想 ~届かなくて、まぶしくても~ - メガネ(裏)

そして、まさかの二種類目来たぁッ!
正直な話をすると、ここまでやってくれるとは思わなかったですね。「アニメニジガク」一期での私服パターンの少なさは何だったのか。




「花火」が象徴するかのように、終わりに向けて少しずつ、そして着々と歩みを進める「アニメニジガク」二期。
当初、わたしは「アニメニジガク」二期のストーリーはクリスマスシーズンを最終的なゴールとして組み立てられるのでは、と考えていました。しかし、次回のエピソードタイトルや、そのタイトルコールを担当する彼方・エマ・果林の三年生トリオ。これらの要素から考えると、さらにその先の「卒業」まで視野に入れたストーリー展開まであるのでは……? とも思えてくるんですよね。
ここからいよいよ佳境を迎えるであろう「アニメニジガク」二期。その物語は、一体どのような歩みを見せてくれるのでしょうか。