ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第十一話「過去・未来・イマ」感想 ~ヒカリを目指して、出発!Ready Go!~

皆様、こんにちは。
梅雨空が着々と日本上空を侵食しつつあるようですが、進捗いかがですか(こちらの地域には梅雨がないので……)



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「あの青山なぎさだって、初回生放送のときはもうちょっと大人しかったはずだぞ……?!」という気持ちになりました。現場からは以上です。


それでは、本編の詳しい感想をやっていきましょう。
※以下、画像はすべて「TVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期』第十一話」からの引用です。



「『イマ』が最高」であるために

エマ「でもね、果林ちゃん。昨日や明日のことで悩んでたら、楽しい『イマ』が過ぎちゃうよ」

彼方「そうだねえ。毎日『イマ』を全力で楽しんでいけば、きっとさみしいだけじゃない未来も来てくれると思うよ」

だんだんと近づいてくる「終わり」を目前にして、そこはかとなくメランコリィな様子の果林。そして、彼女を見守るエマと彼方。
そんな三年生トリオを主軸とした今回のエピソードにおいては、このふたつのセリフがすべてを語っているのではないかなというところがあるんですよね。

璃奈「体力つけて、応援してくれるみんなにもっと応えられるようになりたいから」

ランジュ「今、歩夢と侑に話を聞いてたの。どうしたらあなたたちみたいにパフォーマンス出来るのか、知りたくって」

スクールアイドルとしてさらなる高みを目指そうと互いに切磋琢磨していたり、

栞子「私……、生徒会長に立候補します!」

スクールアイドルという枠組みの外でも、夢を追いかけようとする後輩(まあ、この件については果林はまだ知らなそうですが)

女子学生A「でね、私、来年ニジガク受けようと思うんだ」
女子学生B「ええっ、私もだよ!」

そして、将来のことについて話し合う名も知らぬ少女たち。
そんな彼女たちを見て、果林は自分自身の「限りある時間」について思いを馳せてしまった(エマが言うところの「さみしくなっちゃった」)のでしょう。そして、彼方も「わかるよ、同じ気持ちだから」と同意したように、これは多くのひとにとって共感出来る感情なんだろうなと思うところがあります。

しかし、ここで彼女たちが立ち返るのは「私たちは『スクールアイドル』である」ということなんですよね。

彼女たちが「スクールアイドル」として活動出来るのは高校三年間というわずかな期間。しかし「無印」劇場版で穂乃果や絵里も語っていたように、「限られた時間の中で精一杯輝こうとする」からこそ、スクールアイドルは「スクールアイドル」たりうると言っていいのではないでしょうか。
「だってだって、いまが最高!」と、高らかに、晴れやかに、胸を張って歌い上げる。その姿は「スクールアイドル」としてのひとつの到達点であるように、わたしは思うのです。
そして「『イマ』が最高」であるように精一杯輝こうとしたからこそ、通り過ぎた「イマ」である「過去」は楽しくて充実したものであったわけですし、これから来る「イマ」である「未来」もきっと楽しいものになっていくのでしょう。


過ぎ去りし「過去」ではなく、未だ来ない「未来」でもなく。限りある時間だからこそ「イマ」を大切にして、「イマ」を最高にするために歩んでいこう。
エマと彼方が果林に語ったセリフは、そのような「スクールアイドル」としての精神性の表れであるように、わたしには感じられるのです。


「最高の『イマ』」を伝えるために

歩夢「私たち同好会のファーストライブ! すっごい面白いことが出来そう!」

いやはや、盲点でした。「なんでこの発想が出てこなかったのか……!」と、天を仰いでしまったところまであります。
おそらくこれは「アニメニジガク」一期、そして二期のこれまでのストーリーを通じて「『アニメニジガク』のライブ=スクールアイドルフェスティバル」という印象が、わたしの中に刷り込まれていたのが大きかったかなと思うところがあります。今回のエピソードでも再提示された「『ラブライブ!』を目指さない」というニジガクメンバの方針も、その印象を強くする要因だったのかもしれません。

果林「もし次に何かやるなら……、『イマ』の私たちを……」

そして、なぜスクールアイドルは「自らのステージを、自らの手でイチから作り上げる」のでしょうか。それは「自分たちの気持ちや思いを伝えるため」ではないでしょうか。自分たちで作り上げた歌や振付を、自分たちの言葉として昇華させることで、自分たちの気持ちや思いを伝える。そのために、スクールアイドルはステージに立つのでしょう。

ラブライブ!スーパースター!!第六話「夢見ていた」感想 ~いつもそばにいた、キミのまなざしが~ - メガネ(裏)

「イマ」の私たちを届けたいから。「『イマ』が最高」である私たちを伝えたいから。だからこそ「イマ」の同好会によるライブを通じて、みんなに気持ちを、思いを届けよう。「ありがとう」を、そして「大好き」を伝えよう。「スクールアイドル」として、精一杯「イマ」を駆け抜け、そして輝く私たちを観てもらおう。
これもまた、「スクールアイドル」としてのひとつの精神性であるように、わたしには思えてくるんですよね。

しずく「そう言えば、同好会だけのライブというのは、まだ開催していませんでしたね」

さらに言うなら、しずくたち旧同好会メンバにとっては「『アニメニジガク』一期第一話では実現出来なかったライブ」をついに開催出来るということで、また違った感慨深さがあるのだろうなと感じられるところがあります。


彼女たちはきっと「スクールアイドル」として、わたしたちに「最高の『イマ』」を観せて(あるいは、魅せて)くれることでしょう。
今から、期待が高まっていきますね。

こぼれ話

「勉強会」って学園モノだと定番シチュエーションだよね

せつ菜の提案によって、期末試験に向けた学年ごとの勉強会を開催することになった侑たち。この「学年ごと」というのが、なかなか新鮮な光景だったなと思ったところがあります。


特に、二年生組は「横の繋がり」が希薄という印象があったんですよね。「侑(あるいは、あなたちゃん)の存在ありき」なところが大きい歩夢はともかくとして、他メンバについては他学年との交流のほうが多いような印象があります(愛と璃奈だったり、せつ菜とかすみだったり、ランジュと栞子だったり……)
それはそれとして、成績面を考えると、侑以外の四人は勉強会をしなくてもどうにかなりそうですよね……。頑張れ、主人公。

三年生組についても、「果林とエマ」や「エマと彼方」といったペアのほうが印象が強いところがあったんですよね。そういった観点から言えば、三年生トリオが中心となって展開していた今回のエピソードそのものが新鮮であったと言えるかもしれない。

あと、「アニメニジガク」一期第八話でもそうだったけど、一年生トリオが仲良しなのは見ていてほっこりする。これからは、ここに栞子も加わっていくのでしょうかね。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第七話「夢の記憶」感想 ~夢は、ふたたびはじまるよ~ - メガネ(裏)

一年生組は、光景として一番違和感がなかった印象なんですよね。このまま、四人で末永くわちゃわちゃしていてほしい。

今日もかすみんが可愛い

かすみ「てへ」

かすみ「次はもっといい点取るもん! ごーごーかすみん、がんばれかすみん!」

だいじゅういちわもかすみんがたくさんうごいていてとてもかわいかったのでよかったです。

今回のここ好きポイント

「ただの立像ですが、何か?」みたいな顔をして居座るユニコーンガンダムさんには、(そういうシーンではないにも関わらず)笑いが出てくる。制作会社が同じだから出来る暴挙でしょ、これ。


今回のここ好きポイント その2

栞子「動物の話ですか?」
璃奈「ううん、テストの話」

これが「にじよん」だったら、栞子の頭上に大きなクエスチョンマークが浮かんでいる。




「単独ライブ開催」という最後の縦軸を得て、物語もいよいよラストスパートを迎えようとする「アニメニジガク」。
縦軸が明確になったことで、ある種の安心感が出てきたところがあります。まさしく、「光の先へアクセル全開 視界はとびきり明快」なんですよね。


栞子「あっ。歩夢さん、メールが届いていますよ」

それはそれとして、Cパートにおいて歩夢に送られてきた一通のメール。
初見時、わたしは思いました。「もしや、留学か?」と。英語で書かれた宛名というのが「無印」一期終盤でことりに送られてきたエアメールを想起させるところがありましたし、「スクスタ」においてもあなたちゃんが海外留学していたことから、「これを歩夢に置き換えて再演させるのか……?」といった考えが出てきてしまったところもあります。
しかし、冷静になって文面を見たときに目に飛び込んできたのが、下方に見切れた「セキュリティ通知」の文字列。これはもしかすると、想像以上に「しょーもない」結末が待ち受けているのかもしれない。

その一方で、侑が見つめるのは「関東作曲コンクール 参加者募集」のポスター。こちらは逆に、侑にとって重要な「夢への一歩」になりそうな予感がしてくるんですよね。

はてさて、どうなることやら。