ラブライブ!スーパースター!! 二期第五話「マニーは天下の回りもの」感想 ~胸を張るのってムズかしいね~

皆様、こんにちは。
台風が猛威を振るい、天候も安定しない今日この頃ですが、進捗いかがですか。


【悲報】「ちょこっとリエラ」の予約、失敗。

関連書籍は基本的に近所の書店で予約することにしているのですが、先日「ちょこっとリエラ」の予約をしたところ、「品切れにつき予約出来ない」と言われてしまったのです。さすがにこれは、はじめての経験なんですよね。そんなに人気だったのか、「ちょこっとリエラ」……。
まあ、急ぐ買い物でもないですし、アニメイトゲーマーズに行ったり、Amazonで注文する手もあるので、そこまで悲観してはいないのですが。


それでは、本編の詳しい感想をやっていきましょう。
※以下、画像は注記がない限り「TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!! 二期』第五話」からの引用です。



「ちょっと出来る」の壁

メイ「とは言ったものの……」
四季「やっぱり、二年生はスゴいひとばかり……」
きな子「っすね……」

Liella!の新たなるメンバとなったメイ・四季。このふたりにきな子を加えた一年生トリオは、かのんたち二年生との実力差をひしひしと感じている様子です。そして「実力差をひしひしと感じて」しまう要因は、「スクールアイドルとなって日が浅いから」とか「今までよりも近くでかのんたちの実力を目の当たりにしているから」だけではないように、わたしには思えてくるのです。

きな子「あれは……、いい言葉が思いついたら書きためてるだけで、全然……」

メイ「だったら、私のピアノだって恋先輩に比べたら……」

四季「私のダンスも……」

きな子は作詞が、メイはピアノが、四季はダンスが「ちょっと出来る」。「ちょっと出来る」からこそ、「とても出来る」先輩との実力差をひしひしと感じてしまうのでしょう。もしかすると、「とても出来る」先輩がすぐ近くにいるからこそ、自分の実力に自信が持てないという部分もあるのかもしれません。
否が応でも実感してしまう、先輩との実力差。その先輩たちは「まだはじまったばかりなんだから」・「頑張って練習して少しずつ伸ばしていけばいい」・「完璧じゃなくてもいい」と言ってくれるものの、「ラブライブ!」地区予選や学園祭という大きな舞台が待ち構えている以上、悠長なことは言っていられない。スクールアイドルとして先輩たちと肩を並べ、大舞台で胸を張ってパフォーマンスするためにも、自分たちの実力を高めていかなければならない。でも、そのためにどうしたらいいのか「なにもわからない」……。
きな子たちが現在置かれている状況は、つまりはこういうことなのではないでしょうか。

そうなってくると、期待したいのが夏美の存在なのです。

今はまだ、Liella!にとって「外部」の存在である夏美。しかし、「外部」にいるからこそ見えてくるものが、きっとあるはず。そして「かのんたちのスゴさ」がわかってしまうからこそ自信が持てないまま思い悩み、立ち止まってしまうきな子たちと違って、「かのんたちのスゴさ」を知らない=「無知」だからこそ可能な「無理・無茶・無謀」(もう少しポジティブに言い換えるとすれば「蛮勇」あたりでしょうか……?)がきっとあるはずなのです。むしろ、それこそが現在の夏美に期待されている役割であるように、わたしには感じられます。そして、その「無理・無茶・無謀」こそ、きな子たち一年生トリオにブレイクスルーを与えてくれるはずなのです。


そして、次回予告にその「無茶」の片鱗が見え隠れしているように思えるのですが、はてさて……。なにかとんでもないことをやらかしてくれそうな予感はしてくるので、それを楽しみにしながら次回からのストーリーを待つことにしましょうか。

今回の「イメージ」のお話

夏美「うう……、全く再生数が伸びない……」

「オニナッツチャンネル」の動画再生数が思うように伸びず、頭を抱える夏美。動画再生数がマニーに直結することもあり、それが必要な夏美にとってはかなりの死活問題であるようです(なぜそこまでしてマニーを必要とするのかという「謎」は残っていますが、それはそれ、これはこれ)
彼女の動画は、なぜ再生数が伸びないのか。その要因は現時点では推測するしかないですし、おそらくその答えが今後お出しされることもないかと思われます。「動画が面白くない」・「宣伝不足」といった要因も当然のごとく考えられましょうが、その上で個人的な考えを語るとするなら「『オニナッツチャンネルといえばコレ』・『鬼塚 夏美といえばコレ』という『イメージ』が定着していないのではないか」というのがあるんですよね。

彼女がアップロードしている動画一覧を見る限り、「ウケそうな題材に手を出す」⇒「ウケないので別の題材に手を出す」というサイクルが発生しているように見受けられます。しかし、そのせいで「オニナッツチャンネルの『ウリ』」が全然見えてこないのではないかというのが、考えとして出てくるところがあるのです。「どんな動画を作ってもバズる」なんていうのは、「誰でも知ってる」クラスの動画配信者でなければ簡単に出来るものではないでしょうし……。

ナナミ「かのんちゃんは音楽科に入ったとしても一番と言われるくらい、とても歌がうまいって評判でしょ?」
(「ラブライブ!スーパースター!! 二期」第一話より)

例えるなら、「かのんといえば『歌』」・「千砂都といえば『ダンス』」・「可可といえば『スクールアイドルに対する情熱』」といったような「イメージ」が、夏美や彼女の動画チャンネルには存在していないのではないでしょうか。それゆえに視聴者も定着せず、動画の再生数も全然伸びず……。わたしには、そのように思えてくるのです。「鬼塚 夏美」は強烈な個性を持ったキャラクタであるということについては、わたしたちも実感しているところではありますが、動画を見てもらえない現状ではそれが伝わることもありませんからね……。
そういう観点から見てみると、「Liella!の専門チャンネル」という方向性は(Liella!の話題性そのものを度外視しても)「オニナッツチャンネルの『ウリ』」を作り、「オニナッツチャンネルといえばコレ」という「イメージ」を確立させるにあたってそれなりに悪くない選択肢だと思えるのですが、はてさて。

夏美「マニーですの……。にゃはっ! マニーですのーぅ!」

Liella!という、「バズる」ための格好の題材を手に入れたオニナッツチャンネル。はたして、「オニナッツチャンネルといえばコレ」という「イメージ」は確立してくれるのでしょうか。そしてそれは、夏美のもとにマニーの雨を降らせてくれるのでしょうか。

こぼれ話

「憎めない小悪党」的な趣(おもむき)

夏美「わかっておりますの。ご心配なくー、ふふっ」

夏美「ああっ、そこに伝説の神・マニータイガーががががががが!」
すみれ「あっ、こらっ!」

Liella!のプロデュースを行うにあたって契約書を用意する周到さを見せたかと思ったら、すみれや四季に動画収益のことを問いただされると言葉を濁し、挙句の果てに逃亡を図るぽんこつっぷりを見せたりと(いくらでも理論武装の余地はあろうものですが……)、どうにもアンバランスな印象。そこはかとなく、洗ってない矢澤や洗ってない中須の匂いを感じさせるところもあるんですよね。

どこぞの理事長も「パーフェクト・ナイン」と言っていた

可可「スクールアイドルにおける『9』は絶対数!」
メイ「そう! 数々のレジェンドスクールアイドルたちが作り上げた『9』の奇跡!」

でも多分、次年度になったらさらに三人くらい増えるよ、キミたち。

前回は結果的に良い方向に転んだとは言え

かのん「すみれちゃんの言うことが間違ってるって言ってるわけじゃないんだよ。でも……、何かある気がするんだよね」

就任早々の公約破りをブチかました恋について「何か、理由がある気がするんだよねえ……」と語るかのん。

ラブライブ!スーパースター!!第七話「決戦!生徒会長選」感想 ~未来の色はまだ、ぼやけて見えやしない~ - メガネ(裏)

言っていることが、「スーパースター!!」一期第七話での恋に対するそれとまるで一緒である。
「現状維持」や「ひとまず保留」と紙一重とも言えるかのんの慎重姿勢、「いつかこれで痛い目を見る日が来るのでは……?」という気持ちと「言うて、『ラブライブ!』でそんなストーリー展開をやってくるのか……?」という気持ちがせめぎ合うところがあるんですよね。この懸念が、杞憂に終わってくれればいいのですが。

今回のここ好きポイント

夏美「ワタクシ、鬼塚 夏美と申しますの」

お願いだから、ずっとメガネっ娘のままでいてほしい。

今回のここ好きポイント その2

かのん「しー・いー・おー……」
きな子「それ、きな子も昔もらったっす」

「『昔』って言ったって、せいぜい三ヶ月前でしょ」という気持ち。




夏休み中は二年生と別行動を取ることを決意した一年生たち。この展開については、「スーパースター!!」一期五話でかのんたちと別行動を取った千砂都を思い起こさせるところもありますよね。千砂都もそんな自分自身を一年生と重ね合わせたからこそ、彼女たちの別行動に許可を出したところがあるのでしょうし。
先輩に追いつけ、追い越せとばかりに奮闘するきな子たち一年生トリオ。その裏でうごめく夏美の策謀。はたして、きな子たちの奮闘は実を結び、自信が持てない自分たちから「バイバイしちゃ」うことが出来るでしょうか。そして、夏美はいかにしてLiella!のメンバとなるのでしょうか。

次回や、いかに。




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