ラブライブ!スーパースター!! 二期第六話「DEKKAIDOW!」感想 ~白いハート染めろ、ビタミンSUMMER~

皆様、こんにちは。
安定しない空模様に、どことなく季節が移り変わる気配を感じさせられる今日この頃ですが、進捗いかがですか。


www.youtube.com

LINEでも句点を使っているダイヤに「なるほどね」を感じる。ダイヤさんはちゃんとしてるんです。
それはそれとして、この手のレシピを見るたびに「乳脂肪が加われば、だいたいなんでも美味いでしょ……」という気持ちが出てきて良くないなというところはあります(実際に美味いんでしょうけど、わたしは脂肪分を摂り過ぎると体調を崩すタチなので……)


それでは、本編の詳しい感想をやっていきましょう。
※以下、画像は注記がない限り「TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!! 二期』第六話」からの引用です。



夢はひとりで見るより「みんな」で見るほど強くなる

夏美「だから、目標なんてないんですの!」

かのん「夢がないなら、みんなと一緒に同じ夢、追いかけてみない?」

自分には夢も目標もない、と嘯く夏美。そんな彼女に、かのんは言います。「それなら、みんなと一緒に同じ夢を追いかけようよ」と。

この「『みんな』と一緒に」という考え方、ものすごく「今のかのん」らしいなと感じられるところがあるんですよね。
思い返せば、第三話におけるライブ直前に「センターは、ここにいる全員。そして、結ヶ丘の生徒全員」と語ったり、第五話では学園祭でのライブに一年生を含めたフルメンバで立つことを主張したり、今回のエピソードでは一年生が独自行動を取ったことに思い悩んだりと、「スーパースター!!」二期になってからのかのんは「『みんな』である」ことに一期以上にこだわっているように感じられます。それは「みんなのために歌いたい」・「音楽でみんなを結びたい」・「応援してくれるみんなで勝利する喜びを分かち合いたい」というのがLiella!のスタイルだから、というだけではないように思うのです。


「スクールアイドルになりたい」という情熱を胸に秘め、はるばる異国よりやってきた少女と、手を取り合ってステージに立ったように。
「ステージのセンターに立って輝きたい」と願い続けた少女に、「欲しかったら奪いに来てよ」と挑戦じみたスカウトをしたように。
泣き虫で弱虫な少女のために、いじめっ子相手に果敢に立ち向かったように。
「亡き母の遺した学校を守りたい」と、たったひとりで奮闘を続ける少女に、優しく手を差し伸べたように。

かのんはいつだって、「誰かのため」を思って「誰かのため」に行動することが出来るひとである。大げさに言い換えるなら、かのんは「みんな」に幸せになってほしい=「最高の『未来』」を手に入れてほしいと思っている。
そのように、わたしには感じられるのです。

かのん「私もいろいろ挫折してきたよ。結ヶ丘の音楽科に入るって夢を持ってたけど、それは失敗しちゃって……」

そしてかのんは、「『夢』に向って走り続けること」の大切さを信じている。

それはきっと、「スクールアイドルになる」という「夢」を、「幼馴染の隣に立つのにふさわしい存在になる」という「夢」を、「亡き母の遺した学校を守り、盛り上げていく」という「夢」を、「ステージのセンターに立って輝く」という「夢」を叶えてきた仲間たちを、一番近くで見てきたから。
何より、かのん自身が「結ヶ丘の音楽科に入る」という「夢」を叶えられないという「敗北」を味わいながらも、仲間たちと出会って新たな「夢」を手に入れることが出来たから。みんなと一緒に「夢」を追いかける楽しさを知ることが出来たから。そして、「夢」を叶えるために「最高の『イマ』」を精一杯走り抜けることが、「最高の『未来』」に繋がっていくと信じているから。

「みんな」に「最高の『未来』」を手に入れてほしいと願っていて、その「みんな」にはもちろん夏美も含まれていて。
だからこそ、かのんは「夢なんてない」と語る夏美のことを放っておくことが出来なかったし、「夢がないなら同じ夢を一緒に追いかけよう」と手を差し伸べることだって、彼女にとってはごく当たり前のこと。わたしには、そのように思えてくるのです。

そして、そのような精神性こそが彼女を「Liella!のセンター」、そして「『ラブライブ!スーパースター!!』の主人公」たらしめているのかもしれません。

夢破れてマニーあり

夏美「私はこれまでたくさんの夢を見てきて、何も叶わないってわかったんですの」

幼少時から様々な「夢」を持ちながらも挫折し続け、ついには「夢」を持つことすらあきらめてしまった夏美。そんな彼女が辿り着いた道が「『マニー』を稼ぐこと」でした。
今回のエピソードにおいて「命よりも大切なマニーが……」などと言ってはいましたが、夏美にとっての「マニー」とは単純に「通貨として価値が認められているもの」とか「労働の対価」として考えているとは思えなくなってきたところが、わたしにはあるんですよね。
どんなに頑張ったとしても、「夢」を叶えられるとは限らない。もしかすると、自分には叶えることが出来る「夢」なんてないのかもしれない。しかし「マニー」ならば、頑張ったら頑張った分だけ稼ぐことが出来る。自分が頑張ったことに対する「カタチのある成果」として実感することが出来る。そのようなところが、夏美にとって魅力的だったのではないかと、わたしには思えてくるのです。ある意味では、夏美にとって「マニーを稼ぐこと」は「夢を叶えること」の代償行為であり、「夢を叶えること」をあきらめてしまった彼女に残された最後のアイデンティティだったのかもしれません。

夏美「見つけたかも……。私の……、夢!」

それはそれとして、かのんたちのおかげで新たな「夢」を手に入れた夏美ですが、「『マニー』を稼ぐこと」への情熱も忘れてほしくはないな、と思ってしまうのはわたしのワガママでしょうか。
他のLiella!メンバに負けず劣らずの強烈な個性は唯一無二と言っても過言ではないですし、「マニー」への情熱をそのままに「夢」へ向かっていく推進力が加われば、彼女はきっとどこまでも駆け抜けていけるスクールアイドルになるのではないだろうか。わたしには、そのように感じられるのです。

期待しようではありませんか。「ラブライブ!」という新たな舞台で、夏美が思う存分暴れまわることを。

こぼれ話

さりげなくとも新たな気づき

恋「何も言わずに待つのも、上級生として必要なことです」
すみれ「私たちもさらにレベルを上げて、ギャラクシーな目標になるのよ!」

「みんな」であることを大切にしているかのんだからこそ、「みんな」が与えてくれる気づきを素直に受け止めることが出来るという点については、ある種の一貫性を感じた部分はあります。同じような構図は「スーパースター!!」二期第三話において、級友たちから「Liella!は結ヶ丘のスーパースターなんだよ」と語られるシーンでも見受けられましたよね。

かのん「あっ、東京のみんなにはナイショね」

一方で、そのような気づきを得ていながら、父親に忘れ物を届ける用事にかこつけて一年生の様子を見に行ってしまうところも、それはそれでかのんらしいなと思うところはあります(本人も自覚していたからこそ、口止めしたんでしょうし)
それはそれとして、このシーンのかのん、なかなかのあざとさですね……。澁谷かのん、意外とそういうところがある。

予想はハズレるもの

夏美「なぜこんなことに……?」
メイ「なんだ、覚えてないのか? きな子の家で集中合宿するって決めただろ?」

てっきり、一年生組の北海道行きは夏美の企みによるものだとばかり……。
きな子たちの「かのんたちに追いつけるほどの実力と自信を手に入れて、Liella!の力になりたい」という決意が想像以上のものだったと思わされたというのもあるんですよね。

そして「かのんたちのスゴさ」がわかってしまうからこそ自信が持てないまま思い悩み、立ち止まってしまうきな子たちと違って、「かのんたちのスゴさ」を知らない=「無知」だからこそ可能な「無理・無茶・無謀」(もう少しポジティブに言い換えるとすれば「蛮勇」あたりでしょうか……?)がきっとあるはずなのです。むしろ、それこそが現在の夏美に期待されている役割であるように、わたしには感じられます。

ラブライブ!スーパースター!! 二期第五話「マニーは天下の回りもの」感想 ~胸を張るのってムズかしいね~ - メガネ(裏)

そして、夏美の「無理・無茶・無謀」が思っていたほどには発揮されなかったなという印象があり、それについても予想外だったと感じたところはあります(序盤はむしろ振り回される側だったのでは……?)

彼女のノリが体育会系のそれなのは以前からわかっていたことではあるが

千砂都「これだけ出来るなら、自信つけるためにハードル上げていいかもって……。ふふふっ」

きな子たち一年生が当初の想定以上に「出来る」ことが判明するや否や、自分たちと同じステップを練習させようとする千砂都には、「そうだよな、キミはそういうキャラだよな!」という気持ちが出てくるところはあります。「ふふふっ」じゃあないんだよ、「ふふふっ」じゃあ(やっていることのベクトルが「スーパースター!!」一期第十一話のそれと同じなのでは……?!)

まあ、「みんなが同じレベルに達すれば全員の自信になる」という恋の言葉には「なるほどね」と思わせるところもありますし、先輩の期待に応えてきっちりステップをモノにしてきたきな子たちには「やるじゃん!」の一言が真っ先に出てくるんですよね。
この成功体験が一年生の「自信」に繋がったというのを、もう少し時間をかけて描写してくれたほうが個人的には好みだったかなと思うところはありますが(きな子たちがいかにして「自信」を獲得していくか、というのは前回のエピソードのポイントとしてあったと思いますし)、それはそれ、これはこれ。

今回のここ好きポイント

四季もこういう表情をするんだなと、意外に思ったところはあります。

今回のここ好きポイント その2

四季「Reverse……!」

巧妙なステマなのでは




九人目のメンバ・夏美を加えて、より一層のパワーアップを遂げたLiella!。学園祭でのライブも成功に終わり、これから「ラブライブ!」優勝へ向けて駆け抜けていく彼女たちの活躍に期待が……、


恋「やりました! また一位です!」
かのん「すっかり夢中だね……」
(「ラブライブ!スーパースター!! 二期」第五話より)

その要素を拾ってくるの?!
エピソードタイトルだけをみるとずいぶんと胡乱なものが出てきたなと思ってしまうところですが、「スーパースター!!」一期第十話の前例もあるので、油断は出来ないという気持ちもあるんですよね。

さあ、どうなる、次回。