ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期第四話「アイ Love Triangle」感想 ~きっと、誰もが「先導者」~

皆様、こんにちは。
大型連休も目の前に迫ってきた今日この頃ですが、進捗いかがですか。



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「リエラジ!」や「Liella!生放送」には五、六回ほどメールを送ったことがあるのですが、実際に読まれたのは今回がはじめてだったんですよね。喜びのあまり、わたしのメールが読まれているところだけ十回ほどリピートしてしまったことについては、ここだけの秘密ということにしておいて下さい。


それでは、本編の詳しい感想をやっていきましょう。
※以下、画像は注記がない限り「TVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期』第四話」からの引用です。



その心に、「火」を灯せ

美里「川本 美里です。愛ちゃんとは家が近所で、昔からよく遊んでいたの」

愛にとって「お姉ちゃん的な存在」であり、「楽しい」という感情の「オリジン」を与えてくれた「先導者」的な存在でもある美里。しかし、そんな美里が「自らの『楽しい』を見失ってしまった」という悩みを抱えており、そしてその悩みが「自身がスクールアイドルを始めたこと」に起因していると知った愛は、ショックのあまり「スクールアイドルなんて出来ない!」とまで言い出してしまいます。自分に「楽しい」を与えてくれた「先導者」が、自分のせいで「楽しい」を見失ってしまったという事実に、彼女は耐えきれなかったのかもしれません。
しかし、そんな彼女に、発破をかける存在がありました。

果林「わかったわ。じゃあ代わりに、私がステージに立ってあげる。」
愛「えっ?」
果林「愛のファンをごっそりいただくチャンスだもの。きっと美里さんも、私に魅了されて、ファンになっちゃうわね」

この発破のかけ方、ものすごく果林らしいなって、わたしには思えるんですよね。
これは推測を含む話なのですが、果林には「この発破で愛が立ち直る」という確信はなかったんじゃないだろうかと感じるところがあるのです。「アニメニジガク」一期第九話にてフェス参加者を決めるときに、お互いに遠慮するニジガクメンバの様子を咎めたシーンが印象的だったように、果林には「他のひとが言い出しにくいようなことでも、あえて言う」というところがあるとは思うんですけど、そんな彼女でも「優しい言葉で立ち直りを促す」手段をとるのは難しくないはずなんです。しかし、果林はそうしなかった。挑発的・好戦的な物言いで、その思いをぶつけた。そうやって、火花を散らすかのようにバチバチに思いをぶつけることこそが、果林が得意とし、彼女が一番望んでいるやり方だから。

そして、果林の思いは届きました。

彼女が放つ言葉に奮い起こされるかのように、その心に再び「火」を灯し、立ち上がる愛。
そして、愛は果林に対してある提案を行います。

愛「仲間っていうか、ライバルとして! 同じステージに立って、同じ歌で競い合おうよ! アタシに火をつけてくれた果林となら、すっごいライブが出来る気がするんだ!」

「ライバルとして」・「競い合う」。
どのような言葉を用いれば、果林に対してクリティカルに伝えられるのか。彼女の心にも「火」を灯すことが出来るのか。そんな勘所をきっちり抑えるかのような、「ユニット結成」の提案。この愛のやり方って、「自分の『得意』を存分に発揮出来るフィールド」で勝負するかのような果林のやり方(あたかも、「アニメニジガク」一期第九話において、会場中をロイヤルブルー一色に染め上げたあのライブパフォーマンスのように!)とは、まるで対称的に思えるんですよね。
元々、ともすれば無表情と思われがちな璃奈が抱いている感情を正確に把握出来たり、(その詳細まではわかっていなかったにせよ)美里が何かに思い悩んでいるということにきちんと気づける洞察力は持っている。そんな愛だからこそ、出来るやり方であると感じられるのです。

「相手の心に『火』をつける」というアクションひとつを見ても、果林と愛では、こんなにもやり方が違う。ニジガクが持つ「個性」・「多様性」が、こういったところにも垣間見えてくるように思えてきます。


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そして、ふたりの心に灯った「火」は、ひとつのステージの上で交わり合い、「炎」のように熱く、そして「太陽」のようにまばゆい光を放つ思いとなって、美里へと届けられるのです。

私も、誰かの「先導者」

DiverDivaのライブは成功を収め、美里も愛たちの思いを受け取り、その心に「楽しい」を取り戻すことが出来ました。
ライブ後のある日。本屋を訪れた果林は、英会話書籍コーナーで美里と出会います。どうやら彼女は、その心に「楽しい」を取り戻したことで、以前より抱いていた「海外で働きたい」という夢にも前向きになり、ついにその第一歩を進みはじめるようです。
「今から勉強しなきゃいけないけど……」と話す美里に、果林は告げました。

果林「遅いなんてことないですよ。どんなことだって」

思い起こされるのは、「アニメニジガク」一期第五話において、果林の背中を押したエマの言葉。「やりたいと思ったときから、きっともうはじまっているんだと思う」という、あのセリフ。
あのときエマから受け取った言葉は、果林の中で大切なものとなっていたのでしょう。スクールアイドルフェスティバルではその言葉で名もなき少女たちの背中を押し、今また、美里の背中を押す。エマが、そしてQU4RTZがその胸に抱いた「気持ちをつなげたい」という願いが、またひとつ叶った瞬間。そのように、わたしには思えるのです。

美里「実はね、今の私の目標は、果林ちゃんなの」
果林「えっ?」
美里「果林ちゃんみたいに、愛ちゃんと切磋琢磨出来るひとになりたいんだ」

穂乃果にとってのA-RISEのように、千歌にとってのμ'sのように、侑や歩夢にとってのせつ菜のように、そして、果林にとってのエマのように。
きっとこれは、果林が彼女たちのような「先導者」となった瞬間なのでしょう。

美里「負けないからね」

その言葉は、果林にとって最大級の賛辞だったに違いありません。

こぼれ話

すやぴ。

「すやぴ」している彼方、久しぶりに見た気がする。

まさかの逆輸入

侑「映像研究部から借りたカメラ、すっごく性能がいいんだー!」

侑ちゃんカメラ……?! 最新話直前生放送でお馴染みの、侑ちゃんカメラじゃないか……!?
それはそれとして、撮影班が(機械系統に強いはずの)璃奈じゃなくてエマなのは、ちょっと意外な感じがある。



今日もかすみんが可愛い……?

かすみ「みなさんもガンガン活動して、来たるスクールアイドルフェスティバルを大成功させましょう!」

だいよんわのかすみんはあまりうごいてなかったのでちょっとざんねんです。

まあ、かすみんとQU4RTZの販促期間はもう過ぎた……、もとい第四話のメインはDiverDivaのふたりなので、その辺は致し方なしところといったところでしょうか。

今回のここ好きポイント

先述した通り、「アニメニジガク」一期の数少ない不満点として「各キャラクタの私服パターンが極端に少ない」というのがあり(「無印」や「サンシャイン」は一期あたり二~三種類ずつ設定されていたように思うんですよね……)、「年頃の女の子なんだから、もうちょっとオシャレさせて差し上げろ!」という気持ちが毎回出てきていたわけなのです。
今回、果林の私服が三パターンも登場し、その辺りの不満点が解消されたのは、地味に嬉しいところでしたね。読者モデルとして活躍する果林という人選も、なかなか納得感があるチョイスだなと思わせてくれます。

(「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 二期」第一話より)

ランジュも二種類目の私服が登場したので、これは他のキャラクタにも期待してもいいのでは……? という気持ちも出てくるんですよね。
……期待してもいいんだよな? 期待するぞ?




QU4RTZ、そしてDiverDivaと続いた、ユニット結成を描くストーリー。この流れから行くと、次回には「あのユニット」も続けて登場してくれるのでしょうか。
そして、今回のエピソードラストにおいて「あのキャラクタ」が出てきたということから、栞子たちの物語も大きく動き出しそうな気配も感じられます。
次回からのストーリーも楽しみになってきますね。