ラブライブ!スーパースター!!第三話「クーカー」感想 ~ひとりじゃないから、あきらめないで~

皆様、こんにちは。
Liella!のライブツアー開催が決定しましたが、進捗いかがですか。


そうです。輝きたくて、はじまりたくって……、じゃなかった。


7/25に配信された「Liella!生放送」にて、Liella!のライブツアー開催が発表されたのです。

ファーストライブツアーで、いきなりの十都市二十公演。誰がそこまでやれと言ったのか。
ありがたいことにわたしの地元にも来てくれるので、ぜひとも現地参戦したいところなのですが、はてさてどうなることやら(昨今の情勢も心配ですし、そもそもライブチケットを取れるかどうか……)


それはそれとして、諸々の事情により二週間のお預けを食らう羽目になった「ラブライブ!スーパースター!!」。第一話・第二話を毎日YouTubeでプレミア配信するという手厚い福利厚生を提供してくれたとは言え、いやはや長かった……。


これだけ待ったのです。楽しみでないはずがありません。それでは、本編の詳しい感想をやっていきましょう。
※以下、画像は注記がない限り「TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』第三話」からの引用です。



私……、歌えなかった?!

第二話のラスト、かのんが可可から完成した新曲を歌うようにお願いされるシーンから、第三話がはじまります。
はじまるのですが……、

かのん「あれ? あれぇぇ!?」

かのんは、歌を取り戻したのです。

ラブライブ!スーパースター!!第一話「まだ名もないキモチ」感想 ~つまずきも羽根にして~ - メガネ(裏)

取り戻せていなかった。

またもや人前で歌うことが出来なくなってしまったかのん。「フェスで一位をとらないとスクールアイドル活動が出来なくなる」というプレッシャーがそうさせてしまったのでしょうか。あるいは、第一話で歌うことが出来たのは酸素とかそれ系のヤツが絶好調にヘモグロビンだったのかもしれませんが。

かのんが人前で歌えるようになるように、千砂都と可可があれこれ手を尽くすのですが、なかなか上手くいきません。千砂都の「たこ焼き作戦」はともかく、可可の「可愛い衣装作戦」は、アニメ化以前から追いかけているひとからすれば「そら上手くいかんやろ……」ってなるやつですね。


可可「かのんさんは絶対歌えマス! その瞬間を可可は見てマシタ!」
かのん「たまたまだよ。今の姿が、本当の私なんだよ。きっと!」

かのんもすっかり自信を喪失した様子。
それはそれとして、「ラブライブ!」シリーズのセンターポジションキャラ、シリーズが進むにつれてネガティブ傾向が強くなっているように思うのはわたしだけでしょうか……。

さらに、ネガティブ状態に陥ったかのんに追い打ちをかけるかのように、強豪スクールアイドル「Sunny Passion」がフェスへの参加を表明。
目標としていた「フェス一位」が絶望的となってしまったことを悟ってしまい、かのんの心はバキバキにへし折られてしまうのです。

夢がここからはじまるよ

そんなかのんを救ったのは、可可の言葉でした。

可可「自分のことを悪く言わないでクダサイ。かのんさんに心奪われた私もかわいそうになっちゃいマス」

かのんに限らず、日本人はとにかく自分のことを卑下しがちですが(主語が大きい案件!)、それは同時に自分を応援してくれるひとや評価してくれるひと、すなわち自分のことを「大好き」だと言ってくれるひとたちを貶めることにも繋がってしまうんですよね。
自分の中に確固たる「大好き」を持った可可だからこそ、このセリフが言えるのではないかと感じられます。


可可は語ります。彼女がスクールアイドルと出会い、そして、スクールアイドルを志した日のことを。

可可「そんなとき、出会ったのデス! 見た瞬間に、『これだ!』って思いました」


「特にやりたいこともなくて、これでいいんだろうな、これで正しいことなんだろうなって」。そう思いながら日常を過ごしてきた可可。そんな日々の中で、彼女はスクールアイドルと出会いました。自分の気持ちを素直に、まっすぐに歌い、ステージの上でキラキラ輝くスクールアイドルに可可は憧れを抱き、スクールアイドルを目指すようになったのです。
その出会いまでの軌跡は、μ'sと出会った千歌や優木せつ菜と出会った歩夢を思い起こさせます。


そして、同時に思い起こされるのは、第一話で可可がかのんに告げたセリフです。

可可「かのんさんの歌声はすばらしいデス。朝、出会ったとき、『このひとだー!』って思いました」
(「ラブライブ!スーパースター!!」第一話より)


可可にとって、かのんとの出会いは「先導者」であるSunny Passionとの出会いと同じくらい、もしかしたらそれ以上に大きなものであったのかもしれません。かのんと出会えたからこそ、スクールアイドルとしての「私」が、新しい「私」がはじまるのだから。

かのんは言いました。「可可ちゃんの夢が、ここで終わってしまうかもしれない」と。しかし、可可にとってはそうではありません。かのんと一緒にステージに立つこともまた、彼女の夢。「夢がここからはじまる」のです。


いざ、「ファースト」ステージへ

ついに迎えた「代々木スクールアイドルフェスティバル」本番。

数多の練習を積み重ねたとはいえ、かのんが歌えない状況が完全に克服されたわけではありませんでした。ステージに立つ彼女の表情には、はっきりとした不安の色が浮かびます。
そして、不安と戦っているのは可可も同じでした。今まではかのんを励ます側だった彼女も、スクールアイドルとして初めて立つステージ、そして、ここで一位を取れなければスクールアイドル活動が出来なくなってしまうというプレッシャーに、今にも押しつぶされてしまいそうです。
不安に震え、自分に言い聞かせるように「大丈夫……」を繰り返す可可を見て、かのんは奮起する……、というわけにもいかず。不安が不安を呼ぶ、負のスパイラル。さらに、そんなふたりに追い打ちをかけるかのように、照明が全部落ちるというステージトラブルまで発生します。

ただ、不安で立ちすくむことしか出来ないかのんと可可。
そんな中、ふたりはある光景を目にするのです。

それは、一面に広がる光の海。

(「ラブライブ!スーパースター!!」第二話より)

これまでの練習シーン、特に学校内での練習は数多くのひとたちが目にすることとなりました。かのんと可可は、知らずしらずのうちにたくさんのファンを獲得していたのです。この光の海は、ファンのみんなが作り上げた、ふたりを応援したいという気持ち。「大好き」の結晶なのです。
スクールアイドルは、スクールアイドルだけで成立するものではない。応援してくれるファンがいてこそ、彼女たちはスクールアイドルとして輝くことが出来るのです。

かのん「歌える。ひとりじゃないから」

隣には、共に歩んでくれる仲間がいる。そして、それだけじゃない。応援してくれるみんなの声援が、私の背中を押してくれる。
私は、ひとりじゃない。
かのんの表情から、不安は消え去っていました。


そして……。

こぼれ話

「タコ乗せたナニか」が唐 可可でやってくる

可可「おいしそう! おいしそうですぅー!」

厨房で遊ぶな。

この後ノリノリになってるじゃねえかというツッコミはなきにしもあらず

かのん「可愛い服すぎて……、私には無理だよお!」

第三話特別予告で見たときから、そういうことだろうとは思っていたんですよね。


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どこぞの園田や桜内みたいに「スカートが短すぎる!」とか言ったら「制服のスカートも短いだろうが!」と突っ込もうかと思っていましたが、そうはなりませんでした。残念(残念とは?)

降臨、満を持して

ついに本格登場した第二のスクールアイドル「サニパ」こと「Sunny Passion」。

個人的には、可可の「先導者」的存在なのではないかと思っているのですが……。

ラブライブ!スーパースター!!第一話「まだ名もないキモチ」感想 ~つまずきも羽根にして~ - メガネ(裏)

この予測については当たっていた。よかった。

千砂都曰く、(おそらく「ラブライブ!」本戦における)「去年の東京代表」とのこと。かつて穂乃果や千歌がその手に掴んだ「太陽」をグループ名に冠していることからも、強キャラポジションの気配が感じられます。
また、「原宿という大都会出身の、まだ無名のスクールアイドル」なLiella!に対し、「神津島という離島出身の、全国トップクラスのスクールアイドル」なSunny Passionという対比がなかなか面白いところですね。

摩央「話しかけないの?」
悠奈「おいしいものは、あとに取っておこうかなー」

また、彼女たちについてはこのセリフも気になるところ。
はたして、誰に話しかけようとしていたんですかね……?

葉月 恋は認めない?

前半パートでは、またしても可可たちとバチバチのバトルを繰り広げた恋(それはそれとして、なんでかのんが歌えなくなってしまったことをわざわざ言ってしまうのか……)

その一方で、後半パートでは練習中のかのんと可可を心配そうに見守る場面も。
あくまで、思うところがあるのは「スクールアイドル」であり、かのんや可可個人に対しては……、というところなのでしょうか。

きょうのへあんな

すみれ「何してんの? あのふたり」

すみれ「ああっ! やっちゃったー! やっちゃったったらやっちゃったのよー!」

やはり、洗ってない矢澤と洗ってない津島の匂いがする。

前回までと比べると出番が増えて、ストーリーにも大きく関わってきたように思われますが、それと同時にコメディリリーフ色も強くなってきましたね。
ステージの照明を全部落とした犯人も彼女であったわけなのですが、ある意味では、はじめてのステージに臆するかのんと可可の気持ちをリセットして成功への手助けをした影の功労者と言えなくも……、いや、言えねえわ。

すみれ「ギャラクシー!!」

そして、ライブの成功を見届けてから逃げ去るの、妙な律儀さがある。

今回のここ好きポイント

直近のカメラロールがマンマルの写真。なんていうか、すごく千砂都らしいと思うのです。




ファーストライブは大成功。新人特別賞を受賞するという結果も残すことが出来ました。


とはいえ、スクールアイドルを続けるための条件である「フェス一位」は果たせなかった。傍から見れば、新人特別賞も実績としては十分すぎるほどだとは思うのですが、それが認められてスクールアイドルを続けることが出来るのか、はたまた最終通告を突きつけられることになってしまうのか、予断を許さない状況とも言えるわけです。
そして、その判定は第四話への持ち越しとなっています。これは次回が気になるところで……、


すみれ「次回、『街角ギャラクシー☆彡』」