ラブライブ!スーパースター!!第四話「街角ギャラクシー☆彡」感想 ~銀河の海、超えてゆけ!~

皆様、こんにちは。
「令和くんはそろそろ気候調整のコツを掴んでほしいな」と思ってしまう今日この頃ですが、進捗いかがですか。


三校合同生放送は久しぶりですね。……と言ってはみましたが、前回の生放送は運悪く見逃してしまったので今回こそは、という気持ちがあったりなかったりするのです。
新情報もあるとのことですので、「『アニメニジガク』二期のスケジュール決定」に花京院の魂を賭けてみましょうか。


それでは、本編の詳しい感想をやっていきましょう。
※以下、画像はすべて「TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』第四話」からの引用です。



「スクールアイドル同好会」、まさに生誕の瞬間である!

初めてのフェスにて、見事にパフォーマンスを成功させ、新人特別賞も受賞したクーカーことかのんと可可。しかし、スクールアイドル活動を続けられるかどうかはわからない……、という状況で迎えたのが今回、第四話でした。

千砂都「同好会?」
かのん「そうなの! いきなり理事長室に呼び出されたから、ダメかなあって思ったんだけど……」

あっさり認められた。
どうやら「新人特別賞受賞」というのが実績としてかなり効いた様子。部室と練習場所も与えられて、いよいよスクールアイドル活動が本格的にスタートです。


しかし、そんなスクールアイドル同好会に対して複雑な感情を抱くひともいるようで……。

恋「スクールアイドルじゃなければ、いくらでも応援してあげられますから」

「おめでとうございます」の一言もなく、あくまで頑なな態度を崩さない生徒会長。「今の『ラブライブ!』で、あなたたちが勝てるとはとても思えません」とまで言い放ち、「約束された勝利」を求めるスタンスは相変わらずです。
しかし、そもそも設立一年に満たない高校というこの状況下において、音楽科や他の音楽系部活も対外的な実績はほとんどないであろうことは容易に予測がつくところ(まあ、その辺の描写は一切されてないので、予測の域は超えないのですが)。それにもかかわらず、スクールアイドルに対して「だけ」ここまで厳しい態度を取る理由、なかなか興味深いところがありますね。今まで語られてきた「約束された勝利」を求めるスタンスだけだと説明がつきにくいなと感じられる部分もありますし、思っていた以上に葉月 恋というキャラクタの根幹に関わってきそうな気配がします。

その女、ギャラクシーにつき

そして、来ました。
ついに「ヤツ」が来ました。

すみれ「ギャラクシー!!」


平安名すみれ。そう、あのすみれです。

www.youtube.com


これまでのストーリーにおいては、メインキャラの中で最もパーソナリティが見えない存在であったすみれ(やっていたことといえば、「グレンラガン的アレをカマしつつ、鼻の頭にクリームを乗せ、ライブステージの照明を全部落とす」くらいだったし……)。第四話は彼女にスポットが当たることになりました。


幼少期はショウビジネスの世界に身を置きながらもステージの中央でスポットライトを浴びる機会には恵まれず、今ではスカウトされるのを待ちながら街を徘徊する日々。
そんな日常を送っていたすみれは、たまたま耳にしたかのんたちの会話から「スクールアイドル」の存在を知ります。おそらく、彼女はそこに可能性を感じたのでしょう。「ここでなら、私もステージの真ん中で輝ける!」と。

意気揚々とスクールアイドル同好会に乗り込み、センターの座を狙うすみれでしたが、待ち構えていたのは厳しい現実でした。

すみれ「うそ……」

センター選挙で、まさかのゼロ票……、圧倒的ゼロ票……!
なんで、こんなアマチュア同然の相手に負けるっていうの? 私はショウビジネスの世界に生きてきたのに?! 歌やダンスだって、けして負けてないのに!?
結果に納得がいかないすみれは、たまらず部室を飛び出してしまうのでした。

ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん

その日の帰り道。すみれとの対話を通じて、かのんは彼女がセンターに固執する理由を知ります(その際、ちょっと呪われかけたのはご愛嬌ってことで……)

同じように「敗北」を経験した者として、そして同じようにスクールアイドルに「可能性」を見出した者として、シンパシーを覚える部分があったのでしょう。

かのん「平安名すみれさん、ワタクシ、こういう者です」

かのんは「スカウト」と称して、すみれをスクールアイドル同好会へと勧誘します。
スクールアイドルとしての結果を出すために協力してほしいという「スカウト」に対し、渋る様子を見せるすみれ。しかし、かのんは続けます。

かのん「センターが欲しかったら、奪いに来てよ!」

それは、いつものかのんからは想像出来ないような、挑戦的な言葉。


これまで、事あるごとに「ショウビジネスの世界にいた」ことをアピールしてきたすみれ。しかし、その内容はほぼ過去形で語られるものでした。
小さい頃は主役に憧れ、一生懸命頑張って、いろんなオーディションを受けてきたと言うすみれ。しかし、どんなに頑張ったとしても最後はどうでもいい脇役。そんな状況に、いつしか彼女は頑張ることをあきらめてしまったのではないでしょうか。その「敗北」の経験が、ただスカウトを待ち続けるという受動的行動に繋がっていったのではないとも思えるのです。

そして「ラブライブ!スーパースター!!」において、大きな「敗北」が描かれた人物がもうひとりいます。かのんです。
人前や大きなステージで歌えなくなるという「敗北」経験を何度も繰り返し、一度は歌うことを捨てようとしたかのん。しかし彼女は、スクールアイドルと出会い、可可や千砂都に背中を押され、再び立ち上がりました。途中で立ち止まりそうになりながらも「あきらめないキモチ」を胸に歩み続け、そして初めてのスクールアイドルフェスティバルという大舞台で、歌をその手に取り戻したのです。

彼女は思ったのではないでしょうか。「今度は自分が背中を押す番なんだ」と。
彼女は届けたかったのではないでしょうか。「あきらめないキモチ」の大切さを。
彼女は伝えたかったのではないでしょうか。「歩み続けていけば、思い描いた夢をいつか必ず掴むことが出来る」と。

そう考えると、今回のストーリーにおいて「SEIZE」の名前が映し出されていたというのも、意図的なものを感じさせるんですよね。
これは「グループ名決選投票」にて最終候補として選ばれていた「seIze」が元ネタであろうことは容易に想像されるところなのですが(「I」が強調されたデザインですし、ほぼ確定でしょう)、その由来は「掴む(seize)+私(I)=私を掴み取る」といったものだそうで。


gs.dengeki.com

まさに、今回のストーリーにぴったりの選出だと思えてくるんですよね。

こぼれ話

それはまさしくコメディリリーフの系譜

すみれ「くっくっくっ……」

「洗ってない矢澤の匂いがする」とか「洗ってない津島の匂いもする」とか「洗ってない中須の匂いはそこまでしない」とか色々言われている平安名すみれさんですが、

ラブライブ!スーパースター!!PV感想 ~はじまれ!新しい「ラブライブ!」~ - メガネ(裏)

ここに来て、「洗ってない中須の匂い」も漂わせてきましたね……。なんでクレーンゲームをやるのに、他人の靴にコッペパン仕込むときの顔をせねばならないのか。

「キレる十五歳」が唐 可可でやってくる

可可「それはスクールアイドルに対する侮辱デス! 冒涜デス!」

すみれがセンターポジションに固執していた事情を知り、激しくキレ散らかす可可。スクールアイドルを「アマチュア」として格下に見ているかのような態度が相当気に食わない様子です。
一方のすみれも「ショウビジネスの世界で活動してきた」という自負があるわけで。今回に限らず、今後もふたりのバチバチバトルが繰り広げられるというのは、想像に難くないかな、と思ったりもします(ケンカするほどなんとやら、とも言うけどね)
それはそれとして、「厳罰に処す」の内容が「背中に氷を入れる」とか「十分間のくすぐりの刑」とかいうのが微笑ましさを感じさせますね。かのんはちょっと見習ったほうがいいと思う。

「新校舎に空いている部室がない」っていう理由だったら腹抱えて笑う

可可「『学校アイドル部』? 理事長がつけてくれたのでしょうか」
かのん「それにしては、古びている気がするけど……」

なぜか旧校舎に用意された部室。この直前に描かれた「なぜかふたつある部室のカギ」といい、「わざわざ描写するからには何らかの意図や伏線がある」と思いたくなるシーンですが、はてさて。

今回のここ好きポイント

かのん「冗談はやめてよ!」
千砂都「ごめんごめん、あまりにも怖がるから」

第二話では「お化けが苦手」程度の弱みですら利用しようとしていたかのん。その本人が「お化けが苦手」だったとは……。

今回のここ好きポイント その2

かのん「見ーちゃったー!」

可愛いを通り越してあざとい。
このシーンに限らず、今回のかのんはいい意味で「っぽくない」言動が多くて、見ていて新鮮だったなという気持ちがあります。




新メンバも加入し、今後のストーリーもますます賑やかになりそうな予感がしてきますね。
さて、次回は……。

「次回、『パッションアイランド』」

水着回、早くない?